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時代開いた気概で「新シニア世代」に 米国生活 人生の転機に

女性問題に携わってきたジャーナリスト 木下明美さん(60)=左京区
「男女が一緒に変わるフェミニズムが理想です」と話す木下さん(京都市左京区)

 日本初の女性問題専門書店のオープンに携わり、書店の情報誌「ウィメンズブックス」で編集長を一九八二年から十年間務めた。三人の子育てをしながら、多い時には一日三本の講演をこなす忙しさに周囲は驚いたが、「好奇心のかたまりなんです」と、京都から女性の社会進出をリードしてきた。

 「女性は家にいて当たり前」といわれた時代。大学卒業とともに、二十二歳で結婚した木下さんも専業主婦として家庭を守っていたが、二十七歳で夫の留学に同行したアメリカでの生活が、その後の人生を変えた。

 現地では、男性も普通に家事や子育てを手伝う。不況のあおりを受けて女性の活躍が目立ち始めていた。帰国後、同じく海外生活を経験した女性たちでクラブをつくり、情報誌を発行。「自分の能力に自信を持つ女性が増え、既存の枠組みでは満足できなくなったんでしょうね」と共感を得た背景を振り返る。

 最近の意識調査で、初めて「夫は仕事、妻は家庭」というイメージに反対する人が半数を超えるようになったが、「海外では八割ほど。まだまだです」と今も執筆活動を続けている。  「わたしたちは新しい時代を切り開いてきた。次はその気概を持って行動する『新シニア世代』をつくっていきましょう」と、意気込みは変わらない。

【2007年10月5日掲載】