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限界集落の活性策網羅

綾部発祥「水源の里」新書に

地元・全国 人的交流、実例で

水源の里活動で観光地化し、約1万人が訪れたシャガの群生地 (5月3日、綾部市老富町)
水源の里活動で観光地化し、約1万人が訪れたシャガの群生地 (5月3日、綾部市老富町)

 綾部市発祥の限界集落活性化策「水源の里」をまとめた新書「驚きの地方創生『限界集落が超☆元気になった理由(わけ)』」が7月2日に刊行される。地元の人口わずか4人の集落の活性化などを紹介し、全国の取り組みも網羅している。

 水源の里は「限界集落」を「水源の里」と前向きに呼び変え、特産品作りや地域資源を生かした地域おこしなど住民グループの活動を支援する制度。綾部市は2006年に条例を制定し、現在14集落・地区の活動に補助している。理念に共鳴する全国水源の里連絡協議会には160以上の市町村が参加している。

 綾部市内の水源の里を取り上げた第1章では、古屋集落を最初に紹介。人口4人と過疎が進みながらも、トチの実を使った菓子作りや都市部の若者との交流に励むうち、「活性化は無理」とあきらめていた高齢女性たちが意欲的になっていく姿を描いている。シャガの群生地を観光地化して約1万人が今年訪れた老富地区など各集落・地区の活動を取材している。

7月2日に刊行される新書「驚きの地方創生『限界集落が超☆元気になった理由』」
7月2日に刊行される新書「驚きの地方創生『限界集落が超☆元気になった理由』」

 全国の活性化策も紹介。自伐型林業の担い手育成に取り組む米原市、「化石」をキーワードに廃校を活用して「自然科学教育のメッカ」を目指す北海道中川町など17市町村を取り上げている。

 著者の編集者蒲田正樹さん(59)は「工夫や発想転換をし、人的交流を進めれば地域は元気になる。全国のヒントになれば」と話している。扶桑社刊。994円。

【2018年06月28日掲載】