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限界集落 再生へ支援を

「全国水源の里シンポ」終え 関係者らが感想
全国水源の里シンポジウムで19日行われた市志のフキ畑の現地視察(綾部市五泉町)
 限界集落について考える「全国水源の里シンポジウム」(実行委主催)が十八、十九の二日間、綾部市内で開かれ、十九日には同市内で現地視察が行われた。過疎高齢化が激しく、存続の危機にある限界集落は全国に広がり、綾部でのシンポが、集落再生へのうねりとなるか、注目を集めた。日程を終え、関係者の感想を聞いた。

行政の救済策も必要

 初日のシンポでは、講演やパネルディスカッションで限界集落の課題や活性化策などを話し合った。二日目は綾部市が「水源の里」として今年四月に条例を施行し、活性化に取り組んでいる市東部の限界集落を、関係自治体の首長や職員ら百六十人が視察した。
 同シンポ実行委員長の四方八洲男綾部市長は「シンポは限界集落を抱える各自治体や国に刺激を与えた。下流の住民が、上流に連帯し、感謝することを日本中の運動にしたい」とし、「綾部の水源の里を限界集落再生へのモデルとして示すとともに、限界集落に向かいつつある集落も保護していきたい。それには国や府の財政的な支援が必要」と語った。
 限界集落の名付け親でシンポで講演した長野大の大野晃教授は「廃屋だらけの集落の中に人がぽつんと住んでいるような限界集落と比べ、綾部の水源の里は一見のどかに見えた。しかし、市内の中心部と比べると格差は大きい。その格差を都市部の人が支えていくことは全国的な課題。綾部市の水源の里条例という草の根の政策提議を受け、各自治体や都道府県、国が救済対策を具体化してほしい」とする。
 また、シンポのパネリストとして参加した宮崎県諸塚村元村長の甲斐重勝さんは「諸塚村の半数以上が限界集落。山村住民として、ふるさとの山を守り育てることの大切さをシンポで再確認でき、元気をもらった」という。
 綾部市の水源の里の一つ五泉町市志に住む阪田勇さん(77)は「シンポを盛大に行ってもらって、大変な励みになった。再生に向けて頑張らないといけない」と話した。
【2007年10月20日掲載】