雪が多い府北中部の山間部では、六十五歳以上が半数以上という「限界集落」をはじめとして、高齢化のために雪かきの担い手が減少し続けており、生活に影響をもたらしている。雪に覆われた山間部の現状を追った。
毎日3時間以上雪かき 高齢支援者「体痛い」
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| 屋根の高さまで降り積もった雪をかき、玄関までの通路をつくる。住民の高齢化などで人手が不足が課題となっている(南丹市美山町知見)
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府内でも有数の積雪地帯の南丹市美山町知見地区。人口六十人、六十五歳以上が65%という限界集落だ。大雪となった十五日の積雪は、一一四センチ(府南丹土木事務所調べ)に達した。
同地区では、十年ほど前から、玄関から道路までの除雪ができない独居や高齢者だけの世帯が増えてきた。市から委託を受けた雪かきボランティア、畠中彰さん(74)は、独居ばかり六軒の除雪を受け持つ。そのうちの一軒、畠中久子さん(76)方は、屋根から落ちた大量の雪が、家の周りに二メートル以上も積みあがっていた。久子さんは「朝、玄関の雪をどけてくれるから、外に出られる」と感謝する。
畠中さんは、十日から十五日にかけて、ほぼ毎日、三時間以上の雪かきに精を出した。「体中が痛いし、わしがやってほしいくらい」と疲れを隠せない。
数少ない若手住民は、朝から仕事に出るため、近所の除雪まで手が回らない。三〇センチ近く新雪が積もった十五日、同地区の笠谷実さん(59)は、自宅の除雪も後回しに、仕事で町内の除雪作業に出向いた。「仕事をしないと生活できない。畠中さんができなくなったら、代わりはいないのだが…」と苦しい胸の内を明かす。
府北部でも、同様の課題を抱えている。綾部市社会福祉協議会によると、同市では三年前、雪かきのできない独居老人が家に閉じこめられ、移動商店で買い物ができず、食料が尽きたままヘルパーの到着を待っていたことがあったという。
各自治体は、除雪費の補助や除雪機の貸し出しなどの制度を設けているが、住民の少ない地域では、根本的な解決策になっていないという。京丹後市社協は「特に限界集落とされる地域で、日常の除雪をどうするかは、差し迫った課題だ」とする。
知見地区では十八日、京都市などから急きょ訪れたボランティアが、民家の雪かきに汗を流した。南丹市社協美山支所は「外部の力」に感謝しながらも「遠くから来るボランティアでは日々の除雪までカバーできない。このままでは生活が成り立たなくなる可能性もある」と危機感を募らせている。
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