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綾部限界集落「若返り」

今春、7人家族移住
綾部市の地図を見ながら、だんらんのひとときを過ごす橋本さん一家(兵庫県西宮市)

 過疎高齢化が著しく限界集落とされる綾部市の「水源の里」に今春、都会から家族七人が移り住む。市が集落の活性化を目指して建設中の老富町市茅野(いちがや)の市営住宅に入居する予定。春とともに一家がやって来ると、小学校の複式学級が解消され、集落の高齢化率はいまの100%からぐんと下がる。「地域が元気になる」と住民は大歓迎だ。

子ども5人 高齢化率押し下げ

 兵庫県西宮市の会社員橋本光弘さん(40)と妻の雅子さん(40)が一歳から十三歳までの五人の子どもとともに移住する予定。高校三年の長男はとどまるという。
 市茅野は福井県境にあり、全員が六十五歳以上の六世帯十人の集落。市は一昨年、全国に先駆けて市茅野を含む市東部の五つの限界集落を水源の里として再生を図る条例を施行し、特産品育成などに取り組んでいる。
 新たな定住者を呼び込もうと、市茅野と、同じ水源の里の老富町大唐内(おがらち)に2LDKの市営住宅を各一棟新築中。橋本さんは応募で入居が決まり、大唐内には外国籍の男性ら三人家族が入居する予定。
 光弘さんは「都会のせわしさを離れて自然の中でのんびり暮らしたいと思っていた。いずれは農業も勉強したい」と語り、雅子さんは「都会にはない近所のふれあいも楽しみ。年配の方々から子どもたちが学ぶことも多いはず」と田舎暮らしに期待する。
 橋本さん一家は三月ごろに入居の予定。現在小学四年の二女が地元の上林小に通うと複式学級が解消され、集落の高齢化率も一気に60%ほどに下がるという。市茅野に住む稲垣一男さん(78)は「迷惑にならないよう気をつけながら、地域あげて精いっぱいサポートしたい。移住は地元の元気につながる」と喜んでいる。

【2009年1月20日掲載】