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雪かき、担い手不足深刻 丹波・北部の山間部

ボランティアは救世主?
民家の玄関周辺を除雪するボランティア。雪かきの担い手不足のため、外部の力が必要になりつつある(南丹市美山町知見)

 冬季は1メートルにもなる深い積雪に閉ざされる丹波地域の北部山間部。高齢化が進み、民家周りなどの雪かきの担い手が慢性的に不足する中、南丹市美山町に先月、京都市などから除雪ボランティアが入った。外部のボランティアは、雪と高齢化に悩む地域の救世主となるのか。現状を探った。

地元好評 素早い対応に課題 近隣住民の力も不可欠

 一月下旬、美山町で最も雪深い知見地区と佐々里地区で、京都市内の学生や南丹市民らが三日間、屋根の高さまで雪が積もった独居高齢者の自宅周りを除雪した。ボランティアの受け入れを企画した地元の住民自治組織「知井振興会」の岩間孝弘事務局長(38)は「初めての試みだが、地元も喜んでいた」と歓迎した。
 両地区に限らず、山間部は除雪の担い手が足りない。除雪は森林組合などの業者に頼むこともでき、南丹市は五万円を上限に除雪費用の半額を補助する制度を設けている。しかし、重機を使う作業は一回で二十万円以上かかることもあるという。岩間事務局長は「年金生活者は業者にも頼みにくく、ボランティアは大いに助かる。来年も続けたい」と話す。
 他方、既に除雪ボランティアを受け入れている地域では、課題も指摘されている。京都市左京区の花脊別所町は一昨年からボランティアを活用している。京都市左京区社会福祉協議会が都市部で募ったボランティアが、年一回、決まった日に雪かきを手伝う。社協がバスをチャーターし、スコップなどの機材もそろえるため、ボランティアは経費負担の心配なく参加できる。
 地元でも好評だが、別所地区社協の藤井宏征さん(65)は「やはり、降った時に来てほしい」という。さらに、雪のかき方を知らない都会からの参加者への指導や、地元に不公平感を生まないために支援が必要な世帯を選び出す調査など、新たな課題を挙げる。
 南丹市社協美山支所は、課題を認識した上で、大雪が降った後の週末などいざという時に、事前に登録した近隣地域のボランティアが除雪に入るシステムの検討を進める方針だ。「あくまでプラスアルファ程度だが、来年以降も担い手不足が深刻化するのは目に見えており、何か手を打つ必要がある」という。
 行政サイドは、家の周辺までの除雪については「あくまでも地元で対応するのが前提」(南丹市美山支所地域総務課)としながらも、「担い手不足は深刻な課題」と認識している。市域が広い南丹市では「雪の少ない園部や八木などからボランティアを募り、ホリデーワークのような形で除雪をするのも可能性の一つ」とも話す。
 高齢化の進んだいわゆる「限界集落」が雪で閉ざされては、過疎化に一段と拍車が掛かりかねない。ボランティアの仕組みをどう整え、その活動をいかに支援するか、対策が望まれている。

【2009年2月8日掲載】