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棚田 最後の体験ツアー

福知山・毛原自治会 人気も高齢化で限界
地元農家の指導を受け、泥まみれになりながら田植えを楽しむ参加者ら(福知山市大江町毛原)

 農林水産省の「日本の棚田百選」に認定されている福知山市大江町毛原の棚田で8日、「農業体験ツアー」があり、京阪神からの親子連れが田植えを体験した。地区への移住促進と地域活性化を目的に地元自治会が15年続けてきたが、「限界集落」化が進み今年が最終回に。棚田維持の問題もあり、存続の方策が検討されている。

 都市住民に棚田の魅力を知ってもらい、移住につなげたいとの思いで、自治会を中心とする実行委員会が1997年に始めた。参加者は春の田植えと秋の稲刈りを体験する。

 美観もあってツアーの人気は高く、京阪神から毎年50人程度の参加があり、棚田の米を注文する客も増加。移住者も2組(うち定住1組)現れたが、地区は平均約70歳と高齢化と人口減少が進み、準備や田の管理など負担も重く、自治会の協議で今年限りとした。

 「非常に続けたいが限界がきた」と実行委員長の水口剛自治会長(68)。ただ、近い将来に棚田の担い手不足が懸念されるため、有志主体など継続のあり方を模索している。

 快晴となった同日の田植えには、近隣の小学生も含む約70人が参加。地元農家の指導で7枚の棚田(約10アール)に酒米の苗を植えた。子どもたちは泥まみれになりながら手作業での田植えを楽しんだ。今までの活動を振り返る交流会も開かれた。

【2011年5月9日掲載】