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とちもちで集落再生を

綾部 「水源の里」特産化へ
地元住民と一緒にトチの実の皮をむく秋山准教授=右=と短大生2人=左(綾部市老富町、11月10日)
 過疎高齢化で存続が心配される綾部市の限界集落「水源の里」で、とちもちを特産品として本格的に売り出すことになった。同市老富(おいとみ)町の老富会館横の集出荷場には、京都市内の短大生らも訪れ、トチの実の皮をむく作業を手伝った。とちもちの特産化が、集落再生の足掛かりになると期待される。
 水源の里は綾部市東部の五集落。いずれも、高齢化率が60%を超え、市は今年四月、条例を施行し、住民の特産品開発や新規定住支援などで活性化を図っている。その中で、老富町の大唐内(おがらち)、市茅野(いちがや)、栃(とち)の三集落では、一部の家庭で作ってきたとちもちを特産品として地域全体で製造することにした。
 地域のイベントへの出品で手応えを得たことや、加工ができる老富会館が十月に完成し、製造準備が整った。二十三日に同市睦寄町のあやべ温泉で定期的な販売を始める。集出荷場には地元住民十数人が集まり、水源の里の一つ、睦寄町古屋(こや)で今年九月に採れた実を木製の道具ではさみ、皮にひびを入れて果実を取り出す作業が進んでいる。
 初日の十日には、過疎地での高齢者の現状を知ろうと交流を続ける華頂短大(京都市東山区)社会福祉学科の秋山道男准教授(57)と学生二人も参加。住民に教わり、クリのような実の皮むきをした。
 参加した同短大一年の河田菜々子さん(19)と小野知宏さん(18)は「集落の人があったかくて、私たちが逆に元気をもらった。また、手伝いに来たい」と話した。
 十七日にも、秋山准教授と同短大生三人が訪れ、皮むきを手伝うとともに地元住民が果実のあく抜きをした。今後、もち米と一緒についてとちもちをつくる。
【2007年11月20日掲載】