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山村農業体験施設が完成 高島市内最大級の茅葺き民家改修

限界集落 椋川地区 都市と交流拠点に
改修が完了した高島市都市農村交流施設「おっきん椋川交流館」(高島市今津町椋川)=写真上
見学できるようになっている茅葺き民家の屋根裏=写真下

 高島市内最大級の茅葺(ぶ)き民家を改修した市都市農村交流施設「おっきん椋川交流館」が同市今津町椋川に二十四日完成し、関係者約百人が祝った。同地区は六十五歳以上が半数を超える限界集落で、地元住民らでつくる「結いの里 椋川」(井上四郎太夫会長、約六十人)が六月以降、市から指定管理を受け、山村農業体験を受け入れる拠点として活用する。

 茅葺き民家は地元の家主から市が無償で譲り受けた。一八八〇(明治十二)年築造の延べ床面積百五十八平方メートル。屋根は茅とヨシを混ぜて葺き替え、室内には囲炉裏、座敷、流し、管理人室、大谷資料展示室などを設けた。屋根裏の二階、三階部分も見学できる。国の農山漁村活性化プロジェクト支援交付金を利用し、事業費は三千八百万円。

 同民家は出版社「ぎょうせい」の前身の会社の社長を大正時代に務めた大谷仁兵衛氏の生家に当たる。民俗的価値が高く市は国の登録有形文化財の登録をめざしている。

 結いの里は、地元の有限会社椋川農産を窓口に農業体験や一アールの農地の貸し出しも行い、七十歳以上の住民が中心になって指導する。井上会長(69)は「体験をきっかけに定住する人が出て欲しい。集落ではぐくまれた文化を伝えたい」と話している。

【2009年4月29日掲載】