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 2004年も残りあとわずか。「災」の漢字一字に象徴されるこの1年、京都・滋賀ではどんなニュースがあったのか。歳末恒例、京都新聞社が選んだ「京都・滋賀の10大ニュース」をお届けします。京都新聞社が選んだ滋賀の10大ニュースは−。


 (1)甲賀・湖南・野洲3市が誕生

 旧甲賀郡と旧野洲郡の9町は10月1日、合併特例法に基づき県内のトップを切って合併し、「甲賀」「湖南」「野洲」の3市が誕生した。それぞれ開庁式を行い、新市の業務をスタートさせた。

 甲賀市(旧水口、土山、甲賀、甲南、信楽の5町)は人口約9万5000人。面積は約481平方キロで、県内最大となった。湖南市(旧甲西、石部両町)は人口約5万6000人、面積は約70平方キロ。野洲市(旧野洲、中主両町)は人口約4万9000人、面積は約61平方キロ。

 3市の誕生で、県内の自治体は50(8市、41町、1村)から44(11市、32町、1村)になったが、来年1月には「高島市」、2月には「東近江市」と「米原市」も発足の予定で、湖国の自治体の再編はさらに進みそうだ。
写真=開庁式で「野洲市役所」の銘板を除幕する関係者ら(10月1日、野洲市役所)

 (2)参院選で民主新人当選

 7月11日投開票の参院選滋賀選挙区(改選数1)で、民主党新人の林久美子氏(31)が自民党新人の候補に4万票近い差をつけて初当選した。県内の国会議員数は民主5、自民4と逆転した。

 県内の参院議員としては最年少当選で、県選出の国会議員で唯一の女性となった。民主党公認候補が同選挙区で議席を獲得したのは初めて。

 林久美子氏は子育て中の母親であることと地元放送局の記者、キャスターだった経験を前面に打ち出し、「生活実感から生きた政策をつくりたい」と主張し続けた。年金問題に対する小泉政権への批判を背景に、全国的に躍進した民主党の「風」にも乗った形だった。
写真=当選を果たして喜ぶ林久美子氏(7月11日)


(3)芥川前草津市長 収賄などで逮捕

 昨年2月の草津市長選をめぐり、建設業者から多額のわいろや選挙資金を受け取ったとして、芥川正次前市長(46)が2月27日、収賄と公選法違反(特定寄付の禁止)の疑いで県警に逮捕された。大津地裁は12月9日、懲役1年8月、追徴金300万円の実刑判決を言い渡したが、芥川被告は大阪高裁に控訴した。

 判決によると、芥川被告は元後援会事務長(57)=有罪確定=と共謀し、同市の公共工事を請け負っていた8業者から1470万円の寄付を受けたほか、市長就任後も公共工事の受注に便宜を図ってもらうためのわいろと知りながら、2業者から計300万円を受け取った。

 地裁判決は、選挙資金集めに積極的に関与した点を重視し、「市政に対する信頼を失墜させた」と断罪した。
写真=市長室を捜索する県警の捜査員(2月27日、草津市役所)

 (4)コイヘルペス 琵琶湖でまん延

 琵琶湖でコイヘルペスウイルスが猛威を振るい、4月下旬以降、湖岸には連日、死んだコイが大量に打ち上げられた。7月に入って終息に向かったが、今年1年間に回収したコイは10万4000匹余りに上った。

 県が、彦根市と草津市の琵琶湖で死んだコイからウイルスの陽性反応を確認したのは4月。ウイルスは、瀬田川のコイから昨秋に検出したが、琵琶湖では初めてだった。  その後、一気に湖全域にまん延した。死んだコイは体長平均60センチで、中には1メートルを超える大物もいた。漁協の組合員やボランティアらがコイを引き揚げたが、追いつかない状態が続いた。

 風評被害を食い止めるため、県の担当者が京都府などを訪れ、アユなど湖産魚介類に影響がないことを懸命に訴えた。
写真=琵琶湖岸に打ち上げられたコイ(近江町)


(5)ヤコブ病訴訟が和解

 薬害ヤコブ病大津訴訟は今年、新たに福井や大阪など1府5県の計6患者の遺族19九人が、国やドイツの製薬会社などと賠償金計約3億600百万円で和解した。一方、三重県や高知県などの4患者の遺族が新たに国などに損害賠償を求める訴えを大津地裁に起こした。

 1996年に始まった同地裁への提訴は第13次、計37患者(生存者1人)を数え、うち33患者について和解が成立したことになる。

 遺族らは3月に大津市内の公園にある「薬害根絶の碑」前で、和解確認書の調印2周年の集いを開き、亡くなった患者の冥福を祈った。7月には坂口力厚生労働大臣(当時)が初めて同碑を訪れ、薬害根絶を誓った。


(6)豊郷小差し止め請求

 豊郷町の豊郷小新校舎の改築問題で、大阪高裁は10月27日、大野和三郎町長に新校舎建築費の支出差し止めを求めた住民の訴えを認めた。「契約の設計とは異なる工事であり、建築費支払いは違法な支出」として、大津地裁判決を支持した。

 町は2002年10月、旧校舎を解体した跡地に新校舎を建てる契約を業者と結んだが、その後、旧校舎保存を決め、別の場所に契約と異なる新校舎を建てた。高裁判決は「法にのっとった契約を怠った」と指摘した。

 判決を不服として、町長は上告。住民は施工業者に対し、支払い済みの建築費約18億7000万円を町に返還するよう求める住民監査請求をした。

写真=控訴審での勝訴を喜ぶ住民グループ (10月27日、大阪司法記者クラブ)


(7)大津市長選 目片氏当選

 6期23年半務めた山田豊三郎前市長(82)の辞職に伴う大津市長選が1月25日に投開票され、元衆院議員の目片信氏(63)が初当選した。

 無所属新人の6人が立候補する混戦だったが、市議会の自民党系会派や衆院議員時代に培った後援会、地域・商工関係者など150以上の団体・企業の推薦を受け、次点候補に4385票差をつけた。

 市長選では、財政再建や、浜大津など市街地活性化が争点となった。  目片氏は「決断と実行」「改革と継続」を掲げ、市役所の浜大津周辺への移転、市民活動への支援強化などを公約した。


(8)県立高 通学全県1区に

 県議会は12月定例会で、県立高校普通科の6つの通学区域を撤廃し、2006年度入学者から全県1区とする条例改正案を可決した。

 県立高校通学区域制度検討委員会(会長・藤田弘之滋賀大教授)が、今年6月に「全県1区とすることが最も望ましい」と答申したのを受け、斎藤教育長が九月定例会で06年度から導入する方針を表明した。

 全県1区化で高校間格差が広がるとの懸念もある中、県教委は高校の特色づくりを進めるとともに、保護者や生徒へ周知徹底を図るとしている。


 (9)比良ロープウエー廃業

 比良山スキー場や比良ロープウエーを運営してきた比良索道(志賀町北比良)が3月末で、業績不振のため廃業した。

 施設は琵琶湖国定公園内にあり、自然公園法に基づき、親会社の京阪電気鉄道(大阪市中央区)が10年以内をめどに元の自然に戻す。

 比良索道は、1960年に京阪電鉄グループの江若鉄道(現在の江若交通)が設立し、京阪電鉄が95年に完全子会社化した。

 運営していた比良ロープウエーの利用客数は、最盛期の年間10万8000人から、2002年度に6万4000人に減少。京阪電鉄は、志賀町と存続策を協議したが、折り合いがつかなかった。


(10)クマ出没 相次ぐ

 県湖北、湖西地域で8月末から11月中旬にかけて、ツキノワグマが相次いで民家近くに出没した。イノシシ用のおりに掛かるクマも多く、19頭が捕獲されて山奥に放され、14頭が射殺された。

 10月5日には、びわ町の消防署出張所の車庫に体長約1メートルのクマが入り込み、麻酔銃で捕獲された。同10日夜には伊吹町の民家の庭で、柿の木に登って柿を食べているクマが見つかり、大騒ぎになった。

 同15日には朽木村で男性2人が襲われ、重軽傷を負った。

 今秋は、台風などでクマの餌となるドングリが少なく、食べ物を求めて山から民家近くに下りてきたとみられる。
写真=民家の庭の柿の木に登るツキノワグマ (10月10日、伊吹町上平寺)




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