2011(平成23)年も残すところあとわずか。未曽有の大震災そして原発事故に見舞われ、多くの犠牲のもとで国のありようが問われ、また、家族や地域との「絆」が見直されたこの一年、京都・滋賀ではどんなニュースがあったのか。歳末恒例、京都新聞社が選んだ「10大ニュース」で振り返ります。(文中の年齢は記載日当時)
- 京都10大ニュース
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- (1)五山送り火に被災マツ使用、断念
- (2)iPS細胞実用化へ京大で研究加速
- (3)大震災・原発事故で避難者相次ぐ
- (4)法然800年、親鸞750年遠忌法要営まれる
- (5)京都大入試ネット投稿で予備校生逮捕
- (6)京都府人口、初の減少
- (7)京都府議・京都市議選、自民第1党守る
- (8)1万5千世帯ガス供給停止
- (9)国民文化祭開催
- (10)知事会長に山田氏
- 滋賀10大ニュース
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- (1)県議選、自民躍進し単独過半数
- (2)県造林公社、特定調停が成立
- (3)大震災・原発事故で避難者相次ぐ
- (4)県立高再編、反発受け策定延期
- (5)信楽事故、JR責任3割
- (6)北川ダム建設凍結案を表明
- (7)高島、長浜両市の574平方キロメートルが美浜原発事故時、屋内退避地域に
- (8)県が近江牛全頭の放射性物質検査
- (9)嘉田知事、関電社長と会談、美浜原発1号機廃炉求める
- (10)栗東RD問題、県と地元対策合意
- 10大ニュースを見る
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- (1)磁力抵抗「ゼロ」の発電機 草津の男性が発明
- (2)土壌汚染「チェルノブイリ強制移住」以上 京大助教試算
- (3)ムーブメント信号導入 栗東IC周辺の4交差点
- (4)皆既月食 全て見せます 11年ぶりの好条件
- (5)照れながら授乳体験 京都西山高生、長岡中で指導
- (6)祇園愛した歌人しのぶ かにかくに祭 芸舞妓ら歌碑に献花
- (7)マンガ登場服商品化へ 新年度から京都市研究
- (8)京大生 挑む首位打者 関西学生野球 低迷チームにキラ星出現
- (9)落とし物は「うり坊」!? 宇治署が保護
- (10)陸前高田市のマツ、「大文字」使用中止に批判集中
滋賀10大ニュース
1位県議選で自民躍進
県政への影響力増大

トップ当選で返り咲き、バンザイをして喜ぶ自民党の小寺さん(4月10日、東近江市)
4月10日投開票の滋賀県議選で、自民党が選挙前の20議席から25議席(推薦含む)と大きく躍進し、目標に掲げた県議会(定数47)の過半数を獲得した。
一方の民主党は5減の12議席と後退。嘉田由紀子知事を支援する「対話でつなごう滋賀の会」は5議席と1議席伸ばしたが、「嘉田与党」は改選前を下回った。共産党は議席を失い、みんなの党は初の1議席を獲得した。
自民は4年前、嘉田知事の人気のあおりで過半数割れを喫した。続く国政選挙などで連敗、県選出の国会議員がゼロとなっていたが、復調への手応えをつかんだ。無所属1人を加え26人となった自民会派は、補正予算案の修正案を提案するなど県政への影響力を増している。
2位県造林公社、特定調停が成立
組織残し再建へ筋道
滋賀県が設置した県造林公社とびわ湖造林公社の巨額債務処理をめぐる特定調停が3月30日、大阪地裁で成立した。林業(造林)公社の特定調停が成立したのは全国で初めてで、既存組織を残しながら再建への道筋をつけることに成功した。
県造林公社の2009年度末の債務残高391億円のうち、県と下流8団体が323億円を放棄した。内訳は県が155億円、大阪府、大阪市が各67億円など。びわ湖造林公社は、唯一債権を持つ県が613億円を放棄した。
調停成立を受け、両公社は9月、不採算林の契約解除や土地所有者の売却益配分割合の見直しなどを正式決定した。両公社は本年度中に合併し、再建を急ぐ。
3位震災・原発事故、避難者相次ぐ
不安な日々続く

滋賀県内避難者の会の交流会で出身地ごとにテーブルを囲む参加者たち(12月4日、野洲市・野洲文化小劇場)
東日本大震災と福島第1原発事故の発生により、東北3県を中心とした被災者の滋賀県内への避難が相次いだ。滋賀県によるとピーク時の428人(9月)からやや減少傾向にあるものの、12月1日現在でも153世帯、390人が県内に暮らしている。
震災直後の3月17日に福島県郡山市から家族4人が来県したのをはじめ、原発事故の放射能の影響を懸念する一家や母子の避難が相次ぎ、福島県出身者が6割以上を占める。県の調査では、原発が現状のままでは県内に永住するしかない、とする世帯が8割という。
12月4日には「滋賀県内避難者の会」が結成され、野洲市で交流会を開催。帰郷のめどが立たない不安などを語り合った。
4位県立高再編
反対広がり策定先送り

県教委幹部が再編計画原案への理解を訴えた説明会。参加者からは厳しい意見が相次いだ。(7月30日、大津市・コラボしが21)
7月11日、滋賀県教委は県立高再編計画の原案を県教育委員会に示し、委員の承認を得た。前年から論議が続いた懸案で、初めて具体名が公表された。
原案は彦根西と彦根翔陽、長浜北と長浜の統廃合や、能登川の総合単位制導入に伴う北部定時制3校の廃止、信楽の分校化、特別支援学校の分教室併設などを提示。県教委は県内7カ所で説明会を開き、本年度内に成案をまとめる意向だった。
だが、長浜、彦根の両市長が公開質問状を県に提出するなど、関係地域を中心に反対運動が広がった。県議会も9月定例会で、慎重な検討を求める決議を可決。県教委は11月、策定を来年度へ先送りし、地域の意見を踏まえて原案修正を検討することを決めた。
5位信楽事故、JR責任3割
両社の争い終止符

信楽高原鉄道事故から20年を迎え、5月14日に営まれた追悼法要では遺族らが「安全の鐘」を鳴らした(甲賀市信楽町黄瀬)
信楽高原鉄道(SKR)事故の補償費用の負担をめぐり、JR西日本がSKRなどに、責任割合に基づく費用の支払いを求めた訴訟で、大阪地裁は4月27日の判決でJR西の責任割合を「3割」と認定。SKRには約11億1千万円の支払いを命じた。
JR西とSKRの列車が正面衝突し、死者42人、負傷者628人を出した事故から20年を経て、当事者である両社の責任をめぐる争いはようやく終止符が打たれた。
裁判でJR西は自社負担を1割と主張。判決は「SKRが赤信号のまま列車を出発させたのが最大の原因」と認定したが、JR西が無断設置した「方向優先てこ」が「現場が混乱に陥る要因となった」と指摘した。
6位北川ダム建設凍結案表明
構想38年、地元から反発も

北川ダムの建設凍結案の表明に先立ち、建設予定地を訪れて住民と意見を交わしたた嘉田知事(9月6日、高島市朽木木地山地区)
高島市の安曇川支流で計画されている滋賀県営北川ダム事業で県は9月11日、建設を当面凍結し、河道改修で治水を行う方針案を表明した。構想から38年を経ており、地元で反発の声も上がった。来年1月に議論を総括する会合を開くなどして正式決定する。
県は2月、流域住民や漁業者らと検討会議を設けた。第3回会議でダム建設案など3案の中から、コストや治水効果を比較し、ダム凍結案を提示した。来年は県議会で流域治水基本方針が議決される。嘉田由紀子知事が掲げるダムだけに頼らない治水の実現に向けて節目の年になる。
7位高島・長浜両市一部、事故時屋内退避に
原発30キロ圏外にも及ぶ

福井県にある原子力発電所(美浜、敦賀)からの距離
滋賀県は11月25日、関西電力美浜原発の事故を想定した放射性物質の拡散予測を公表し、高島、長浜両市の計574平方キロメートルが、屋内退避が必要とされる地域に含まれた。
県地域防災計画に新たに設ける基準で屋内退避となる「100〜500ミリシーベルト」が予測され、琵琶湖も一部が含まれた。防災対策を重点的に行う地域として国が新たに設定する原発から半径30キロの圏外にも及んだ。
予測は琵琶湖環境科学研究センターの独自システムを活用した。県は、想定を避難計画に反映させ、安定ヨウ素剤の備蓄などに生かしていく。
8位近江牛全頭検査
安心のブランド守るため

プラスチックケースに入れた牛肉を、机の下に設置した検査機器に入れる滋賀食肉市場の職員(11月1日、近江八幡市長光寺町・滋賀食肉センター)
放射性セシウムによる汚染牛肉問題を受け、滋賀県は11月1日、出荷前の近江牛を対象にした放射性物質の全頭検査を滋賀食肉センター(近江八幡市)で始めた。2年程度続ける方針で、これまでに検出例はない。
県内農家に、東北などで汚染された稲わらを仕入れた実績はなかったが、近江牛ブランドを守る狙い。解体した近江牛の首部分の放射線量を測り、セシウム134などの含有状況を調べている。本年度の検査頭数は3千〜4千頭を見込む。
9、10月に99頭実施した抽出検査でも検出はなく、県は近江牛の安全を宣言している。
9位嘉田知事、美浜原発廃炉求める
老朽化の1号機卒業を

福島第1原発事故を受けて会談した滋賀県の嘉田知事(右)と関電の八木社長。嘉田知事は美浜原発1号機の廃炉を公式に要請した(6月23日、大津市・県庁)
滋賀県の嘉田由紀子知事が6月23日、大津市の県庁で関西電力の八木誠社長と会談し、老朽化している美浜原発1号機(福井県美浜町)の廃炉を求めた。
大津市の県庁で行われた会談で、嘉田知事は「美浜原発1号機はできるだけ早く卒業してほしい」と要請。八木社長は「高経年化で福島第1原発事故が起きたとは思っていない」と、定期検査終了後の再稼働に理解を求めた。
1号機は1970年の運転開始。原発が立地する福井県に隣接することから、滋賀県と県内市町は関西電力と安全協定の締結に向け、調整を進めている。
10位栗東RD問題、対策合意
縄文草創期、多産の祈り

旧RDエンジニアリング産廃処分場の第一次対策工事の協定書に署名する地元自治会長ら(11月14日、栗東市安養寺)
栗東市の旧RDエンジニアリング産廃処分場に多量の有害物が放置された問題で、滋賀県と地元7自治会が11月14日、場内4カ所で揮発性有機化合物を含む土壌約1万立方メートルを撤去する1次対策工事の実施で合意した。問題発覚から12年を迎え、一歩前進した。
国から財政支援を受けられる産廃特措法の期限が2012年度末のため、県は期限内に可能な対策を1次対策工事として行うことにしており、来年7月ごろの着工を目指す。残りの重金属などの対策は、同法の延長もにらみつつ13年度以降に行う予定で、今後処分方針を決める。
