2016年も残すところあとわずかになりました。日本漢字能力検定協会が主催する今年の漢字は「金」に決まりましたが、「金」に象徴されたこの1年、京都・滋賀でもさまざまな出来事がありました。歳末恒例の京都新聞社が選んだ「10大ニュース」で振り返ります。(文中の年齢は記載日当時)

京都10大ニュース
  1. (1)文化庁、京都に移転へ
  2. (2)北陸新幹線、小浜―京都ルート決定
  3. (3)リオ五輪・パラで京滋勢活躍
  4. (4)京の外国人宿泊客300万人突破
  5. (5)京都鉄道博物館、ロームシアター京都開館
  6. (6)衆院京都3区補選、自民は「不戦敗」
  7. (7)「ミスターラグビー」平尾誠二氏逝く
  8. (8)京都市長に門川氏3選
  9. (9)米軍が福知山で初の実弾訓練
  10. (10)参院選で二之湯、福山氏当選
滋賀10大ニュース
  1. (1)高浜原発3・4号機の運転差し止め
  2. (2)長浜曳山祭、無形遺産に登録
  3. (3)リオ五輪・パラで京滋勢活躍
  4. (4)参院選で自民・小鑓氏初当選
  5. (5)JR大津駅リニューアル
  6. (6)大津市長に越氏が再選
  7. (7)丹生ダム建設中止、大戸川は継続
  8. (8)北陸新幹線、米原ルートならず
  9. (9)烏丸半島のハス姿消す
  10. (10)琵琶湖博物館、新装オープン
  11. 10大ニュースを見る
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  1. (1)巨大ナメクジ目撃情報、ツイッターで募る 京大助教が「捜査網」
  2. (2)祇園はテーマパークじゃない 訪日客急増の摩擦
  3. (3)全長4m生きたダイオウイカ 京都・伊根湾沖で撮影
  4. (4)男児切りつけ、刃物男に警官発砲 京都の路上、容疑者逮捕
  5. (5)姿消えたハス、謎深まる 滋賀・草津、県内別の場所でも
  6. (6)サングラス掛け甲子園に 光アレルギー、滋賀学園井川二塁手
  7. (7)「勝手踏切」全て閉鎖へ 京都・宇治のJR奈良線
  8. (8)近所の川にウーパールーパーいた 大津、地元小学生が発見
  9. (9)近鉄京都線に犬が無賃乗車 1駅先で下車、姿消す
  10. (10)山口組系と神戸山口組系、ファミレスで乱闘 京都・宇治

滋賀10大ニュース

1位高浜原発3・4号機の運転差し止め


関西電力高浜3、4号機の再稼働差し止め決定の垂れ幕を掲げる弁護士ら(3月9日、大津市京町3丁目・大津地裁前)

 関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転禁止を滋賀県の住民が申し立てた仮処分で、大津地裁が3月9日、運転を差し止める決定を出した。決定は直ちに効力を持つため、トラブルで緊急停止していた4号機は再稼働できず、3号機も停止に追い込まれた。稼働中の原発が司法判断で停止するのは初めて。

 山本善彦裁判長は判決で福島第1原発事故を踏まえ「関電は原発の安全性を立証していない」と断じた。

 関電はその後、仮処分に対する異議申し立てと原発停止処分の執行停止を求めたが大津地裁はいずれも却下した。現在、舞台は関電が抗告を申し立てた大阪高裁に移っている。住民側は今年4月に起きた熊本地震を例に「予想を超える強い地震が2度続くことは想定されていない」と指摘。あらためて関電が主張する原発の安全性には問題があると指摘した。

2位長浜曳山祭、無形遺産に登録


「長浜曳山祭の曳山行事」がユネスコ無形文化遺産に登録され、喜ぶ関係者ら(12月1日、長浜市元浜町・曳山博物館)

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に長浜市の「長浜曳山(ひきやま)祭の曳山行事」が全国33件の「山・鉾(ほこ)・屋台行事」の一つとして登録されることが12月1日、決まった。

 「長浜曳山祭の曳山行事」は長浜八幡宮の春の祭り。豪華な曳山の舞台上で演じられる子ども歌舞伎で知られる。長浜城主だった羽柴(豊臣)秀吉が同宮を再興した際、源義家のがい旋の様子を表現した武者行列「太刀渡り」が始まりとされる。

 2014年秋に「長浜曳山祭ユネスコ無形文化遺産登録推進会議」を発足させるなど、市民と行政が一体となった取り組みが実った。

 当日、祭り関係者は曳山博物館(同市元浜町)に集まり、セレモニーを開催。祭りの掛け声「ヨイサ」を響かせ、決定を喜び合った。3日の祝賀行事では、同宮へお礼参りをした。

3位リオ五輪・パラで京滋勢活躍


(左)銀メダルに輝いた男子400メートルリレー決勝で力走する第3走者・桐生祥秀選手=リオデジャネイロ(共同)と、(右)シンクロナイズドスイミングのデュエット・フリールーティンで、銅メダルを獲得した乾友紀子選手(右)=リオデジャネイロ(共同)

男子100メートルバタフライ(視覚障害S11)決勝で力泳する木村敬一。銀メダルを獲得した=リオデジャネイロ(共同)

 日本勢が史上最多となる41個のメダルラッシュとなったリオデジャネイロ五輪で、京滋関係の選手が躍動した。

 陸上男子400メートルリレー決勝で、桐生祥秀選手(東洋大、洛南高出、彦根市出身)が日本の3走を務め、銀メダル獲得に大きく貢献した。米国に先着し、ウサイン・ボルトを擁するジャマイカにも迫るバトンリレーで日本中を沸かせた。

 シンクロナイズドスイミングの乾友紀子選手(井村シンクロク、近江兄弟社高-立命館大出)は、デュエットとチームで銅メダル。チームの主将を務め「お家芸」復活を印象づけた。

 パラリンピックでは全盲スイマーの木村敬一選手(東京ガス、栗東市出身)が銀メダル2個、銅メダル2個に輝いた。柔道女子57キロ級では、広瀬順子選手(伊藤忠丸紅鉄鋼、花園大出)が柔道女子で日本勢初となる銅メダルを取った。

4位参院選で自民・小鑓氏初当選


参院選で初当選し、笑顔を見せる小鑓氏(7月10日、大津市)

 7月10日に投開票された参院選で、滋賀選挙区(改選数1)は自民党新人の小鑓隆史氏(49)=公明党推薦=が、野党統一候補として3選を目指した民進党現職の林久美子氏(43)=共産党、社民党推薦=を破って初当選した。自民は前回2013年に続く勝利で、非改選と合わせて県内の参院2議席を奪還した。

 元経済産業省官僚の小鑓氏は自身も立案に携わった「アベノミクス」の継続を強調。党幹部の相次ぐ来援も得て、滋賀選挙区で過去最多得票をたたき出した。

 自民は直近の14年衆院選でも県内4小選挙区で全勝しており、後に離党した4区議員を除くと、県選出国会議員は5人になった。一方、民進は県内の衆参選挙区議席をすべて失った。

5位JR大津駅リニューアル


リニューアルしたJR大津駅(10月1日、大津市)

 JR大津駅(大津市春日町)に10月1日、複合商業施設「ビエラ大津」がオープンした。カフェとカプセルホテルが一体化した店舗や湖国ゆかりの飲食店、観光案内所などが入り、寂しい印象だった県都の玄関口が一新された。

 現在の大津駅舎が1975年に建てられて以来、初めてのリニューアルとなった。コンセプトは「通りすがる駅から立ち寄る駅に」。大津市も中心市街地活性化の起爆剤と位置づけ、改装予算を一部負担した。

 初日は式典に続いて各店が一斉にオープンし、訪れた人たちが買い物や飲食を楽しんだ。街中ツアーやマラソンイベント、毎朝のラジオ体操など、商業施設の枠を超えた企画でにぎわい創出を目指す。

6位大津市長に越氏が再選


大津市長選で再選が決まり、支援者と握手する越氏(1月17日、大津市)

 任期満了に伴う1月17日の大津市長選で、現職の越直美氏(40)が前県議の蔦田恵子氏(54)、テレビプロデューサーの川本勇氏(56)、共産党県委副委員長の川内卓氏(60)の3新人を破って再選を果たした。

 越氏は民主党(現民進党)の支援や連合滋賀の推薦を得て5万4255票を獲得。自民党市議の大半や経済界が支援した蔦田氏を8517票差で退けた。投票率は47・97%で、前回を3・82ポイント上回った。

 選挙戦では越市政1期4年の行財政改革への評価や、人口減社会への対応が争点となった。越氏は現職の知名度を生かして優位に立ち、20年、30年先を見据えたまちづくり政策を強調。「越改革の継続」に民意の支持を得た。

7位丹生ダム建設中止、大戸川は継続


丹生ダム建設中止を受け、「地域整備事業に係る基本協定」を結んだ地元や近畿地方整備局、県などの関係者 (9月11日・長浜市役所)

 各地のダム事業の検証を進めていた国土交通省は7月20日、長浜市の高時川上流に計画されていた丹生ダムの建設中止を決めた。同ダムは姉川・高時川の治水や下流府県の利水のため1968年から予備調査を開始。すでに予定地の住居移転も終えていたが、治水は河川改修の方が有利とされ、利水も京都府や大阪府が枠組みから撤退したため。

 一方、大津市に計画されている大戸川ダムについて、同省は8月25日、治水上効果があるとして事業の継続を決めた。下流の河川改修の進み具合を見ながら、工事の実施時期を検討する。

8位北陸新幹線、米原ルートならず


北陸新幹線延伸で米原ルートの実現を石井啓一国土交通相(左)に求める期成同盟会のメンバーら=10月19日、東京都千代田区

 北陸新幹線の福井県敦賀以西ルートについて、与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームは12月20日、同県小浜市から京都駅、新大阪に至る「小浜京都ルート」を正式決定した。米原市を経由する「米原ルート」を求めていた滋賀県に落胆が広がった。

 県は9月、米原駅で東海道新幹線に乗り換えるルートについて、建設費が最も安い上、工期も短く、費用対効果は最大になるという独自の試算を公表。県内の経済団体や自治体も「期成同盟会」を設立して要望活動を展開したが、実現はならなかった。

9位烏丸半島のハス姿消す


烏丸半島周辺の琵琶湖で、ハスの群生地だった地域を調査する滋賀県と草津市の職員(7月27日、草津市)

 国内最大級の群生地である草津市の烏丸半島のハスに今夏、異変が起きた。例年なら琵琶湖の湖面を埋め尽くす葉が姿を消した。

 滋賀県と草津市は7月27日に原因究明のための合同調査を行ったが、謎が深まった。同半島の県立琵琶湖博物館と市立水生植物公園みずの森はそろって20周年を迎えたが、節目の年に名物のハスの花が見られず、観光面への影響も出た。

 10月の関係者会議では、ハスの枯れ葉などが堆積して土壌が酸素不足になった上、長年の群生で生育が過密になり成長力が弱まったとの見解が示された。

10位琵琶湖博物館、新装オープン


リニューアルされた琵琶湖博物館の水族展示室(7月14日、草津市下物町)

 滋賀県立琵琶湖博物館(草津市下物町)が第1期リニューアル工事を終え、7月14日に新装オープンした。初日から千人以上の来館者でにぎわった。

 1996年10月の開館以来、初の大規模リニューアル。開館20周年に合わせて、琵琶湖周辺の環境と暮らしを考える「C展示室」と、約140種の淡水生物を飼育する「水族展示室」を一新した。

 ジオラマや標本で視覚的に表現し、世界最古のバイカル湖(ロシア)の生物も公開した。2020年度にかけてA、B展示室や交流空間も刷新する。