Kyoto Shimbun 1997.12.7 【UNFCCC-COP3/KYOTO】<インタビュー>
米国務省次官補代理
責任の大きさ認識 提案の中身をよく見てほしい。このまま行けば、30%も増加してしまう温室効果ガスの排出量を、0%に抑えるのは大変な努力だ。対象ガスに代替フロンを含め、同じ基準で比べれば他の先進国より積極的だと分かる。森林などCO2吸収源の効果を算入し、自然保護も図っている。 ◆数値目標で譲歩はないか。 (2010年前後の)第一期目標については、0%を変えることはない。ただし(2015年ごろの)第二期には削減の数値目標を設定したい。 ◆初日の本会議で、EUを激しく非難したが。 (欧州15カ国を一つのまとまりとみて国別の差を認める)「EUバブル」は事実上、排出枠の国家間の取り引きとみなせる。しかし、バブル内の取り引きは、外部から見えにくい。市場原理に基づいて効率的な排出削減ができるよう我々が提案する排出権取引なら、排出枠の取り引きの状態がガラス張りになる。 ◆途上国の参加がないと議定書を批准しない、という上院決議があるが。 温暖化は地球規模の問題だからこそ、地球規模の解決策が求められている。21世紀前半には、中国は世界一の排出国になるだろう。途上国に経済成長が必要なことは理解するが、看過できない。途上国にも排出の増加を抑制する目標を約束してほしい。ラテンアメリカ諸国の一部には、抑制目標に自発的に参加してもらえると思う。 ◆途上国の成長と温暖化対策を両立させる道は。 環境に優しい技術を、民間を通じて移転できるようなシステムが必要だ。ブラジル提案のクリーン開発基金には関心がある。排出権取引など市場メカニズムを採り入れ、途上国支援が先進国にもメリットになるような新しい資金提供メカニズムをつくるべきだ。 ◆京都会議の成否は、米国の態度にかかっているといわれる。 我々の責任の大きさは認識している。ゴア副大統領が京都に来ることは交渉を進めるいい材料になる。京都議定書は小さな一歩かもしれない。しかし、幾世代の間に、それは大きく育っていくものでなくてはならない。
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