Kyoto Shimbun 1997.3.31

温暖化防止
技術開発へ政策を

京で国際戦略世界会議開幕 早期対策で一致

地球温暖化防止対策の重要性について話し合う各国の専門家(京都市左京区・国立京都国際会館)

 12月の地球温暖化防止京都会議(COP3)について内外の専門家が話し合う「気候変動対策国際戦略世界会議」(環境庁主催)が30日から2日間の日程で、京都市左京区の国立京都国際会館で始まった。早期の温暖化防止対策の重要性や防止技術開発を市場原理に任せるのでなく、政策として取り組む必要性が強調された。

 会議には、欧米のシンクタンクや産業界、発展途上国の政府関係者ら40人が出席した。

 科学者らでつくるIPCC(気候変動に関する政府間パネル)のロバート・ワトソン次期議長が「気候変動対策のタイミング」をテーマに基調講演を行い、「(このまま温暖化がすすめば)過去1万年間に起きた変化以上の変化が地球に起こる」とし「気候変動には不確定要素があるが、早期の対策が必要。発展途上国でも先進国の技術が有効になる」と話した。

 この後、米国最大のガス会社ENRONのテリー・ソーン副社長は「早期に取り組むことが、新たな技術を生む」と、産業界の立場から発言した。参加者の間では「税制優遇措置をとったり、補助金を出すなどすれば技術開発が進んで大量生産も可能になり、価格も下がる。途上国へ技術を普及させていくこともできる」と、技術開発には政策を活用すべきとの意見が大勢を占めた。

 日本の自動車と鉄鋼業の環境対策の担当者も意見を発表。ガソリンと電気を利用した有害物質が少ない高燃費の自動車を開発している試みが報告された。鉄鋼会社の担当者は石油ショックなどから省エネルギーやCO2の排出抑制に取り組んできた経緯を踏まえ、「(日本の鉄鋼業界の経験は)途上国への技術移転を考える上でヒントになる」と語った。


▲NEWS BACK NUMBER▲  ▲INDEX▲