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各政府代表・団体の動き活発 大詰めへ、情報収集に躍起 八日から閣僚折衝が始まる地球温暖化防止京都会議。この大きなヤマ場を前にした七日、会場の国立京都国際会館(京都市左京区)では、各国の政府代表団やNGOが、水面下で激しい駆け引きを繰り広げた。一方、京都市内では温室効果ガスの有効な削減策のとりまとめを求め市民約二万人が行進。宗教家は祈りを捧げ、市民と願いを一つにした。大詰めを迎えた京都会議周辺の一日を追った。
途上国などと 個別に協議 「ここから先は政治的判断しかない」(環境庁担当者)。国立京都国際会館五階に詰める環境、外務、通産の各省庁らの日本政府代表団。約四百人のスタッフは、大詰めの各国代表との非公式会合や文書の取りまとめに追われた。 午前八時、京都会議議長の大木浩環境庁長官は南区のホテルで開かれた国会議員団の朝食会に出席。「(材料の)レンガはできた。家造りは閣僚折衝次第だ」。議定書採択を家造りに例えた後、すぐに国際会館に戻り、途上国などとの個別協議へ 。 田辺敏明地球環境問題担当大使も「これからがスタート。ねじりはちまきで頑張る」と決意を披露。日本政府関係者は「技術的問題は予想以上に詰まった」と疲労の中に明るさも。
平安神宮周辺では、学生NGOのイベントも開かれ、京都大の久保田さん(21)は「温暖化は、ぼくたちの世代が一番被害を受ける問題だ。京都会議は、国益にとらわれた議論ばかりで期待できない。『地球益』の視点から、ぼくたち学生が国境を超えたネットワークをつくっていきたい」と訴えた。 長女の「七五三」で平安神宮を訪れ、偶然イベントを知った西京区の女性は(32)は「会議が開かれていることは知っていたが、詳しい内容や市民の活動には興味がなくて…」と。
ひそひそとロビー活動 米国の石油・自動車産業の企業団体でつくる産業NGO「地球気候連合(GCC)」のドン・パールマンさんは一日中、国立京都国際会館内のカフェテリアのテーブルに陣取り、終盤の交渉に向け、同僚三人と携帯型パソコンを囲んで作戦会議。大物ロビイストとして知られるだけに、アラブ系とみられる産油国の政府代表団も席にひん繁に訪れ、一対一でひそひそ話し合う光景も見られた。 正念場への緊張感からか、食事もとらず、タバコをくゆらせながら同僚との協議に熱中。厳しい顔つきで「きょうは、とても忙しいから取材に応じられないよ。明日はゴア副大統領にも会い、これまでの米国提案(削減率ゼロ%)を主張するようプッシュする」とだけ述べ、足早にミーティングの席に戻った。
ラユール環境相 EUの主張貫きたい 八日からの閣僚級折衝を前に、メルケル独環境相やロンキ伊環境相らが、続々と京都入り。国立京都国際会館に到着後、息をつく暇もなく午後二時から会館内で開かれた欧州連合(EU)の環境相理事会へ。
約四時間の会合を終えたEU議長国のルクセンブルクのラユール環境相は「交渉を終えるためではなく始めるためにやってきた。EUの主張を貫き、会議を成功に導きたい」と疲れも見せずに言い切っていた。
中京区のカトリック河原町教会では、「地球温暖化防止・宗教者の集い」が開かれ、仏教、神道、キリスト教など諸宗教の代表者や市民らが集まり、約千人が八坂神社まで行進した。左京区の恵光寺住職岸野亮淳さん(49)は「これまでの京都会議の経過を見ていると、先進国が途上国に犠牲を強いている構図が透けて見える。命の宿る者同士、どう共に生きるのか。欲を捨て、隣人や命あるものへの思いやりが、京都会議の成功にも必要だ」。 |