Kyoto Shimbun 1997.12.9 【UNFCCC-COP3/KYOTO】

深夜におよぶ連日の会議で、各国代表団の疲労もピークに(国立京都国際会館)
 会議は眠らない
 最終日に向けギリギリ折衝

 あと二日しかない―。大詰めを迎えた地球温暖化防止京都会議は、八日深夜から九日未明にかけて非公式の会議などが断続的に行われ、各国代表団らは疲労の色を見せながらも、眠る時間を削ってぎりぎりの交渉を続けている。

 会場の国立京都国際会館(京都市左京区)内に特設された条約事務局の印刷所も、二十四時間態勢を敷く。会議内容を伝えるニュース作りに取り組むNGO(非政府組織)も、徹夜で編集作業を続けている。ヤマ場を迎え、京都会議は夜も眠らない。


 国際会館五階の会議室。八日午後十一時から、日本、米国、EU(欧州連合)の三極の非公式の閣僚級折衝が行われた。議長の大木浩環境庁長官やアイゼンシュタット米国務省次官、欧州委員会(EC)のビエルゴー環境委員らが、削減対象ガスや森林吸収分の算入、数値目標をめぐって討議を続けた。

 日付が変わった九日午前二時四十五分。四時間近い折衝を終えてロビーに降りてきた米国やEU関係者を報道陣が取り囲む。「グッドモーニング」「九日も会合を開く」と話し、足早にタクシーに乗り込んだ。

 一日に開幕した京都会議は、日曜も非公式会議などが休まずに行われてきた。公式会議は午前零時前までには終わっているが、非公式の会議は、午前一時、二時におよぶこともたびたび。

 長時間の交渉を連日続ける各国の政府代表団の疲れもピーク。オーストリア政府代表団のクラウス・ラドンスキーさん(45)は「睡眠は多くて四時間くらい。精神的に疲れる。でも、京都会議で重要な日となる九日の力は残しているよ」と話す。

 条約事務局、日本政府の事務局担当者は、会議終了後に、書類をまとめ、朝までに書類を用意しなくてはならず、ほぼ徹夜の作業が続いている。

 印刷所、NGOも徹夜覚悟

 「二十四時間、いつでも発注された文書を印刷するのがわれわれの役目。きょう九日は徹夜になります」と話すのは、会館内に特設された条約事務局印刷所の責任者アブデルアジーズ・バヒさん。

 印刷所は、ジュネーブ(スイス)の国連機関から派遣された三人を含む三十三人のスタッフが交代で勤務。会期中、約四万ページになると予想される公式文書や日程表、議案などの印刷を一手に引き受ける。

 翻訳の必要な文書は、夜の間にインターネットで文書をいったんジュネーブに送り、早朝に返ってきた翻訳文を印刷している。印刷所には「スタッフ以外出入り禁止」の張り紙が出され、緊迫した雰囲気が漂う。十日の最終日を前に、九日の夜は、十二台の高速印刷機が休みなくフル回転することになりそうだ。

 会議の模様を伝えるニュースレター「Kiko」を毎日発行している環境NGO「気候フォーラム」の編集スタッフは、八日夜も拠点とする中京区のホテルで夜通しで編集作業に取り組んだ。昼間、それぞれの役割をこなしたスタッフが集まるのは、早くて午後十時ごろ。提携する世界規模のNGO組織・気候行動ネットワーク(CAN)の機関紙「eco」の原稿を入手して翻訳。独自の分析や主張とあわせて、紙面づくりを終えるのは朝の九時以降になるという。

 編集長の安在尚人さん(41)は「その日の会議内容をいち早く参加者や市民に伝えることで、温暖化防止に役立ちたい。平均三時間ほどしか眠っていないが、あとひとふんばりです」と話す。九、十日には番外編の発行も検討しており、十分な睡眠はお預け?


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