Kyoto Shimbun 1997.12.10 【UNFCCC-COP3/KYOTO】

 途上国の農産物加工品や民芸品
 公正取引で環境保全を
 NGOが「フェアトレード」講演会

 農産物加工品や民芸品などを適正価格で買い取る国際的なフェアトレード(公正な取引)を拡大し、途上国の環境保全を進めようというNGOの講演会が九日、開かれた。

 東京に本部を置くフェアトレードの推進団体「グローバル・ヴィレッジ」が、フェアトレードの考え方を、多くの人に知ってもらおうと、京都会議の開催に合わせて企画した。

 フェアトレードは、先進国の消費者が、途上国のNGOを通じて農産加工品を従来より高い適正価格で買い取り、その利潤をもとに現地の生態系保護や職業技術指導、教育支援などに役立てる運動。一九六〇年代後半にスウェーデンで始まり、現在はヨーロッパを中心に、各先進地域の百二十団体が世界連盟を結成している。

 この日は、講師を務めたグローバル・ヴィレッジのミニー・ジェームズ理事が、インドやペルーの山岳地帯などで行われている多国籍企業の不公正な取引が、途上国に環境破壊もたらす事例を紹介。「貧しい人たちは商品の国際相場や流通形態などの情報を知らされておらず、多国籍企業に生産物を不当に安く買いたたかれている。この結果、有害な農薬が使われたり、貧困による衛生面の不備などで、環境が汚染されている」と指摘した。

 また、スーパーマーケットと提携して、国内のコーヒー消費額の三・五%をフェアトレードに当てた英国の成功例や、代金の半額を前払いすることで途上国側の資金繰りを助けた活動例が報告された。「もっと多くの先進国の消費者が、途上国で行われている生産段階から流通までの仕組みを知れば、大量生産、大量消費型の社会を見直すきっかけになる」と提言した。


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