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CO2削減率合意 数値 抜け穴だらけ 森林吸収など勘案 広い米国は容易 温室効果ガスの削減を目的に京都で開かれた地球温暖化防止京都会議は、閉会の予定を繰り延べ、十日も深夜の延長会合に突入した。削減数値目標をめぐる先進国間の対立の解消に手間取ったうえ、中国など発展途上国がガス抑制の義務化に強く反発、環境問題にも南北問題が影を落としたからだ。 日本、米国と欧州連合(EU)は、削減数値目標が欧州の一五%から米国の〇%までの溝が深かった。「先進国一律の高い削減率」を主張するEUには、東欧の経済低迷や、石炭から天然ガスへの転換で排出削減が容易にできる域内の事情があった。 米国は、ゴア副大統領が八日に入洛してから柔軟姿勢に転じ交渉をリードした。排出権取引や共同実施を組み入れた途上国への資金提供メカニズム、森林などCO2吸収量の勘案などを打ち出し、次々と削減目標を上方修正。目まぐるしく各国の目標数値が変動するなか、ぎりぎりで日本、EUとの合意にこぎ着けた。 国土の広い米国は、森林のCO2吸収量などを組み込めば、比較的容易に削減率をアップできる仕掛けを持っていた。環境保護団体は「見かけの目標値は上がったが、実際の排出削減につながらない抜け穴だらけ」と批判。外交筋は「(抜け穴)制度を利用しにくい日本が、削減率インフレの被害者」という。 数値目標を巡る最終局面での先進国の合意で、論議は再び、途上国への削減義務を求める米国と、経済を重視し義務化に反対する途上国グループの南北対立に舞台が移った。途上国は「温暖化は先進国の責任だ。その削減案も抜け穴だらけ」と批判し、将来の排出抑制の義務化を決議しようとする動きにも同意しなかった。 もともと、議定書案には途上国が自主的に数値目標を決め、排出抑制に取り組む条項が盛り込まれている。そこで、米国は同条項の規定を緩めた妥協案を提出し、妥協を図る方針とみられている。 結局、地球温暖化を巡る十日間の交渉は、科学でなく、世界の国の政治、経済、外交の力学と思惑で決着を図る国際社会の断面を見せつけた |