Kyoto Shimbun 1998.1.26

 温室効果ガス削減量
 特定フロンのCFCも対象

 政府は25日までに、クーラーや冷蔵庫の冷媒に使われた特定フロンのクロロフルオロカーボン(CFC)を回収し破壊処理した量を、温室効果ガスの削減量に算入するよう6月にボンで開かれる温暖化防止の政府間会合で提案することを決めた。

 CFCは、同じ重さでは二酸化炭素(CO2)の数千倍も温室効果がある。しかし、オゾン層保護を図るモントリオール議定書によって生産・消費が規制されているため、昨年12月の温暖化防止京都会議で採択された議定書では排出削減対象外になっている。

 CFCなどフロンの回収・破壊のシステムを早期に構築し、オゾン層の保護と温暖化対策を促進するのが提案の狙いだが、「オゾン層保護の観点からCFC破壊は進めるべきで、温室効果ガスの排出削減目標を達成する抜け穴になる」という批判も出ている。

   算入方法について通産省は、温室効果ガスの排出量を6%削減する目標が設定されている「2008年から5年間」の期間中と、それ以前に破壊したCFCを温暖化への影響を示すCO2の量に換算して削減量として数える。また、消火剤のハロンも含めるかを検討する、としている。

 同省は「冷蔵庫などを対象に今国会に出す家電リサイクル法案では、CFCの回収を製造者に対し何らかの形で義務付けることを考えている。集めたCFCはリサイクルは難しく破壊するしかない。それを促す意味でも削減目標に加えることは不可欠だ」と話している。

 CFCについては、京都会議で政府は、米国と欧州連合(EU)に算入を打診、EUは「CFCの破壊はオゾン層保護の視点から進めており、削減量に算入するのは破壊効果を二重に数えることになる」として難色を示した。

 その後、日本、EU、米国の間では一定の合意が得られたが、削減目標の設定に時間がかかったため京都会議では正式提案できなかった経緯がある。


        
 CFC クーラー、カーエアコン、冷蔵庫の冷媒や洗浄剤に使われていた特定フロン。オゾン層破壊の度合いが大きいため、モントリオール議定書に基づき先進国は一九九五年末で生産を禁止している。オゾン層を破壊しない代替フロンとして、京都議定書によって排出削減の対象ガスとなったハイドロフルオロカーボン(HFC)とパーフルオロカーボン(PFC)の使用が急増している。

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