Kyoto Shimbun 1998.11.20
ワークショップはRITEの主催。RITEは一九九三―九七年度に、沖縄県宮古島保良湾(四八・四ヘクタール)でさんご礁を含む生態系の昼夜の海水を採取、含まれるCO2や、カルシウムの量などを比較した。 さんごは昼間、光合成で水中のCO2を有機物に固定化して吸収する一方、水中のカルシウムを炭酸カルシウムに石灰化しサンゴを形成する際にCO2を放出する。夜間は、光合成がなく、呼吸でCO2を放出する。CO2の放出量と吸収量のどちらが多いかは、研究者によって意見が分かれる。 RITEでは、保良湾での一日当たりのCO2の吸収量と放出量を炭素換算で比較。光合成で二千六百キログラムが有機物質として吸収される一方、サンゴの呼吸で千七百キログラム、さらに石灰化で五百四十キログラムが放出され、差し引き三百六十キログラムが同湾に吸収されると推計。海水が湾外に流出していることから、有機物質に吸収された炭素のうち百九十七キログラムが湾外に出、湾内のさんご礁生物群落には百六十三キログラムのCO2が保持されていると結論づけた。 このCO2固定量を年間に換算すると、一ヘクタール当たり二・七一トン。RITEでは「これは、温帯の森林の固定量と同じ一ケタ台で、さんご礁はCO2削減効果がある。さんご礁の保全は、自然保護だけでなく、地球温暖化防止の環境面からも重要だ」と指摘している。
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