The Kyoto Shimbun

携帯のミニブログ提供

誉田商事京都市上京区梶井町

  「ミニブログ」と呼ばれるインターネット上の新たなコミュニケーションサービスが、注目を集めている。ブログ(日記風ホームページ)と異なり、書き込みを1、2行程度の短文の投稿に限っているのが特徴だ。

 投稿は「きょうの昼食はおいしかった」など何げない一言が多く、手軽さが人気を呼んで米国で流行し、ブログや交流型会員制サイトのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に続くコミュニケーションツールに成長するという見方もある。誉田商事(京都市上京区)はさらに手軽さを追求し、携帯電話による利用に特化したミニブログサービス「Chewlip(チューリップ)」を提供している。

 利用者は携帯電話のメールを使い、投稿文や、ほかの利用者の投稿文に対するコメントを送信する。送られた投稿文はほかの利用者、また、コメントは投稿者の各携帯電話に同社のサーバーを通じて配信される仕組み。コメントへの返事も同様に行うことができ、利用はいずれも無料としている。

 投稿文は、返信の頻度やプロフィルの共通点などから利用者間の「つながり」度合いを分析する機能により、度合いの高い人に優先配信されるため、SNSのように交流する人やテーマの登録は必要ない。IDやパスワード入力も不要で「投稿や返信が素早くできるため、利用者間でリアルタイムなやりとりを楽しめる」と誉田太朗社長(26)は説明する。

 今年8月のテスト版を公開後、メールの配信数が1カ月に1万通を超える規模に成長している。誉田社長は「ブログやSNSと比べ、読み手をあまり意識せず、つぶやきにも似た言葉を発信できる気軽さも人気の要因」という。

 


ミニブログサービスの運営に欠かせないコンピューターを整備する社員ら(京都市上京区・誉田商事)
 10月には、東京大の研究チームの協力を受け、投稿文などから名詞を中心としたキーワードを自動抽出する機能を追加。抽出キーワードに関係する情報検索が可能になり、中国の大手モバイル情報検索の日本版へのリンク契約で収入を確保した。コンテンツ(情報の内容)連動広告の活用による増収も狙う。

 誉田商事は、スーパーコンピューターを使ったデータ解析を研究する京都大の大学院生だった誉田社長ら2人が設立した。ソフトウエアの受託開発で売り上げを確保しながら、データ解析技術の医療分野への応用研究や、学会や研究者向けの研究開発情報配信サイトの運営も進めている。

 Chewlipは、スタッフの間でミニブログが話題になったことをきっかけに発案後、一カ月ほどでテスト版を公開した。「ベンチャーは早さも求められる」と誉田社長。研究開発事業は実を結ぶまでに時間がかかる。学生発のベンチャーらしいフットワークの軽さも生かし、バランスの取れた経営を目指す。誉田商事へのリンク

[京都新聞 2007年11月11日掲載]

毎月第2日曜日に掲載します。

≪メモ≫誉田商事
2004年4月設立。06年1月から中小企業基盤整備機構のクリエイション・コア京都御車に入居。資本金1000万円。社員はアルバイトを含め7人。07年3月期の売上高は約2000万円。Chewlipのインターネットサイトでは、投稿文一覧の閲覧などもできる。

携帯電話による利用に特化したミニブログサービス「Chewlip」の画面

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