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分子科学でスキンケア構造機能科学研究所京都府精華町光台・けいはんなプラザアトピーや敏感肌の人にとって、日ごろの入浴や洗顔に使う洗浄剤選びは悩ましい問題だ。市販の製品が肌に合わず、自分にぴったりの洗浄剤を探し求めている人も多いだろう。そうした肌のトラブルに生体分子科学の視点から取り組んでいるのが構造機能科学研究所だ。独自開発したスキンケア製品を販売し、徐々に顧客を広げている。 同社の製品は、泡洗浄剤「RIM(リム)ソープ」と保湿オイル「RIMエモール」の2種類のみ。それでも鈴木正夫社長(60)は「肌の洗浄と保護には十分な効果がある」と強調する。自信の裏には、長年にわたり肌表面の構造と働きを研究し、蓄積した成果がある。 肌の表面は非常に薄い皮脂膜で保護されている。主成分は脂肪酸系脂質と炭化水素。肌荒れは乳幼児や中高年、生来の体質などで皮脂成分の分泌量が少なかったり、乾燥などの刺激で皮脂本来の状態が損なわれることなどで引き起こされる。 鈴木社長は「肌に近い成分で洗うことで、人が本来持っている再生力を発揮させることが大事だ」と説く。泡洗浄剤は皮脂と同様の成分である脂肪酸系脂質をベースにしており、肌の汚れを除くと同時に保護膜を形成するという。保湿オイルも皮脂成分の炭化水素のみで、脂肪酸系脂質との相乗効果で肌のバリアー機能を高める働きを売りにしている。香料や防腐剤などの添加物を使っていないのも大きな特長だ。
鈴木社長は大手化学品メーカーで研究職として20年以上働いた後、国の研究開発プロジェクトのチームリーダーや大学の客員教授などを歴任し、産学に幅広い人脈を持つ。 起業のきっかけは、医学や薬学、理学など多分野の大学研究者と交流を深めるなか、「研究者それぞれの成果は点だが、うまくつなげば面に広がり、独創的な製品が生まれるのでは」と考えたことだった。周囲の大学研究者に連携を呼びかけたところ、30人余りの出資者や共同研究者が集まった。こうした経緯から、鈴木社長は自社を「広域大学研究者連携ベンチャー」と称している。 連携メンバーに界面化学の専門家が多かったことや社会的にアトピーが問題になっていることから、事業をスキンケア製品に特化。6年がかりで商品化にこぎ着け、05年2月に発売した。 鈴木社長は「当面はスキンケア製品だけだが、今後は医薬品としての認可取得も目指す。得られた収益は、研究者たちの支援に生かしたい」と、将来を思い描いている。 [京都新聞 2007年2月11日掲載] |
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