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ファーマフーズ社長・金 武祚氏 研究開発へ人材拡充
医薬的な要素を取り入れた食品素材の研究開発を行う「ファーマフーズ」(京都市南区)が6月12日、東京証券取引所マザーズに上場した。機能性素材「GABA(ギャバ)」の健康食品のヒットで脚光を浴びる中、今後の成長戦略を金武祚社長に聞いた。
きむ・むじょう 朝鮮大学校を経て、京都大大学院で農学博士を取得。88年太陽化学入社、研究所長、常務を歴任し、97年ファーマフーズ研究所(現ファーマフーズ)を設立。99年から社長。東大阪市出身。58歳。
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−バイオベンチャーとして起業し、8年10カ月で上場を果たした。
「当社は食を通じて免疫、老化、神経の3分野で効果を発揮するものを解明し、応用する研究開発型の企業だ。上場で約21億円の資金を調達できたが、人材獲得など次世代への投資を最優先する。2年後にも現在の60人体制を100人体制に拡充し、中でも研究員だけで60人規模とこれまでの倍近い人数を確保したい」
−ギャバが脚光を浴びている。
「ギャバは動植物も持つアミノ酸の一種で、当社は乳酸菌により高純度発酵する仕組みで、大量生産を可能にしている。リラックス効果を掲げ、チョコレートで使われてヒットし、売上高が2006年7月期(約12億円の見込み)の約6割を占める勢いだ。業績の安定性を心配する声はあるが、菓子や飲み物など生活商品のため、今後も安定的に伸びるだろう」
−事業拡大のビジョンと数字目標は。
「次世代の機能性製品として、鶏卵抗体の技術を生かした検査薬や医薬品の開発も強化したい。この技術は鶏に抗原を注射し、その卵から抗体を作り出すものだが、食品分野では、ピロリ菌抗体入りのヨーグルトを実用販売している。胃かいようの原因とされるピロリ菌は、40歳以上の人が7割以上持つとされ、中国も含めるとマーケットは大きい。昨秋に業務提携したロート製薬とともに、だ液などで簡単に調べられる検査薬を3年以内に開発したい。また、腎臓透析とコレステロール抗体を組み合わせた血液浄化など、メディカルデバイスの研究も進める」
「売上高は社員100人で1人1億円を稼ぐという考えで、10年後に100億円を目指す。ただ、大切なのは研究や技術開発で、研究開発費は当面、これまで通り売上高の20%を維持したい」
−今後も京都での事業展開を続けるのか。
「西京区の京都大桂キャンパス近くへ本社を新築移転するのは、京大など最新の情報や設備が集まる大学とともに研究開発できる利点が大きい。京都にはベンチャーを受け入れる風土もあり、海外での知名度も高い」
「日本のバイオ企業は、欧米の技術を追いかけて、その型を移入する方法論をとりがちだ。だが、当社は東洋的な発想に立ち、科学的なアプローチで実証するスタンスをとっている。京都発のバイオ企業としてこの方法論を深化させたい」
[2006年8月3日掲載]
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