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(八幡支局 今川 敢士)
昨年、パリコレなど世界のファッション界でシースルーやキャミソールタイプが発表されたのが流行のきっかけらしい。瞬く間に日本女性の心をつかんだ。 花模様からヒョウ柄や迷彩色、素材もレースなど多彩。肩ひもでつるデザインが「かわいくて涼しい」らしい。ブランド商品は別にして、一般的には五千円以下で買えることも、高校生から学生らに人気がある。シースルーのカーディガンを羽織り、重ね着を楽しむ姿も見られる。 ラインも肌も堂々 関西のファッション発信地・大阪のアメリカ村で働く京都市伏見区の西村陽子さん(22)は「女の子ならどこかに持っている見せたい願望かな」と流行を分析する。「見られているという他人の視線を意識すると緊張して太らないし、姿勢も正しくなる」と相乗効果も流行に拍車をかける。 ツーショットで歩いていたキャミソール姿の女性(24)は「他の男の視線は感じるけど、彼が一緒だから平気。見られるほうがきれいになる」と言いきる。
男性の反応は―。滋賀県大津市内をデート中の京都市西京区の高校生(16)は二歳年上の彼女を横に「はじめはどきどきしたけど、もう慣れた」。蒲生郡日野町の会社員(27)は「他の男の視線が彼女に集中してうれしい」などと言う。京都市東山区の学生(22)は「もうちょっと肌を隠してほしい」と戸惑い、こんな声も少なくない。 中年は。大津市の公務員男性(51)は「胸に目が行くなあ」と照れながらも、「娘が着たら絶対許さん。事故につながる」とおじさんから父親の顔に急変した。 事故?というのはよくわからないが、気持ちはわかる。 一方、八日市市内の三、四十代の主婦たち。「あんなのが着られてうらやましい」「若かったら着てるわ」などと青春を惜しみながら盛り上がる。 安いのも魅力 消費不況の中で、キャミソールファッションの経済効果も出ている。若者に人気のパルコ大津店では、三月下旬から売れはじめ、婦人服の売上高の三分の一を占める。七月から始めたセールでも好調が続く。「ひとつのアイテムでこれだけ売れるのは、去年の冬のダッフルコート以来」と、同店はほくほく顔。 刺しゅうレースを作っている竜王レース(蒲生郡竜王町鏡)も、キャミソール約二万五千枚分の五万メートルを今年作った。竹山秀雄工場長は「低迷していたレースのカンフル剤」と喜ぶ。今後は「レース本来のエレガントさを生かすものに」と、レースブームの再来を期待する。 体の線が気になる女心からか、京都市内のフィットネスクラブに通う女性が増えているなど、すそ野は思ったより広がりそうだ。 京都女子大・服飾造形学の畠山絹江教授は「雑誌に刺激され、大人っぽく変身願望があるのでは。ただ、着る場所をわきまえるマナーは必要」とくぎを刺す。 たかがファッション、あまりとやかく言うのもと思うが、それで片付けていいのか。この取材をするなかで「女性に大切にしてほしい恥じらいの心はどこにいったのか」などと聞くことすら、恥ずかしくなるほど女性が堂々としていた。 自分の彼女には「キャミソールファッションは外では着るな」と言いたい。
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