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刺すように冷たい流れの中で、川底に重なった紅葉はやがて土にかえる

   


命は土に、やがて里山充たす

 北山の紅葉は11月初旬がピークだった。落ち葉が川面を浮遊し、水底を赤や黄に染めた。京都府京北町の佐々里川支流・八丁川。大きな倒木が流れにアーチを架けている。こけむしたその木を、水中からカメラで仰いだ。

 カエデの葉が1枚、逆光の水中を舞って木のまわりに降りた。星形の彩りは鮮やかだ。木の葉も、倒木も、動物のなきがらも、森の命は土になり、やがて森へ帰る。新たな命がそこから生まれ、山や里を充(み)たしていく。

 雪の使者といわれる白いワタムシの1種が京都市左京区広河原に漂った。里に住む小倉園恵さん(36)が「ほら、もう『ゆきんこ』が飛んでるんですよ」。北山はひと雨ごとに冷え、まもなく雨滴が雪片に変わる。(おわり)



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