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レンコンでできたお菓子、と聞いて、最初は期待していなかった。食べてみて、驚いた。レンコン特有の生臭さがまったくせず、和三盆糖の軽やかで上品な味わいが口の中に広がった。ねっとりとしていながら、歯ごたえもある。初めての食感に取りつかれ、一気に3本をたいらげた。 「紫野和久傳」の「西湖」は、レンコンから精製した粉に和三盆糖と蜜(みつ)を加えて練った後、蒸し上げて作る。つややかな菓子の色と、それをくるんだ笹の葉の深い緑が美しいコントラストを織り成している。笹の香の涼やかさ、食感の面白さなど、細やかな心配りが施され、「楽しんで食べてもらいたいという気持ちが込もっているのに、押しつけがましさを感じさせない。趣向を凝らしても大げさに見せず、相手に負担に思わせないようにする気遣いの深さに京都らしさを感じます」。 製造後3日間は、冷蔵庫に入れておいても作りたてのようにみずみずしいまま食べられる。冷やして食べると、つるっとしたのどごしが楽しめるが、「紫野和久傳」の料理長、瀧村幸男さん(36)は「秋、冬は、電子レンジや蒸し器で温めてもおいしい」という。笹の葉でくるんだまま熱すると、笹の香りがさらに強くなるほか、菓子のやわらかさも増す。「抹茶、せん茶とよく合いますが、紅茶とも相性がいい。合わせるお茶を選ばないのもいいところですね」。
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