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  「祇園 原了郭」の黒七味 No4. 

 東京など遠方へ行く時には、必ず荷物に丸い木筒入りの黒七味を詰める。詰め替え用パックとセットにしても100cに満たないお土産。親しい人へのお土産物は大げさでない方がいい。カバンからさっと出して渡す方が受け取る側も気が楽なのではないか。

 黒七味との出会いは、たまたま出かけたそば屋で。テーブルに備えてあった七味を振りかけて、その香りの複雑さに驚いた。舌に突き刺さるような唐辛子の刺激を感じたかと思うと、すぐにのどから鼻腔(こう)へ山椒のさわやかな香りが立ち上る。その場で製造元の名前を確かめ、以来、マヨネーズに混ぜたり、焼いたもちを食べる時のだし汁に入れたりして味の変化を楽しんでいる。「ほんの少しかけるだけで味に深みが出る。小さくても満足してもらえるところが気に入ってます」。

 「黒七味」の原料は唐辛子と山椒粉、白ごま、黒ごま、けしの実、麻の実、青のり。これらを炒(い)った後、手でもみ込んで香りを引き出す。唐辛子の赤や山椒の緑色が隠れるほど丁寧にもみ込むと、濃い茶色に仕上がる。原料の持つ油分がにじみ出てコケのようなしっとりとした手触りになっている。「有限会社原了郭」取締役の原美香さん(40)は「材料すべての香りが出るように作られているので、自分の好みで楽しんでいただけます」。これからの季節、鍋物やおでんに使う人が多いが、「フライにかけてもあっさりしておいしいですよ」と新しい食べ方を勧めている。

推薦者

建築家
若林 広幸さん
メモ
祇園 原了郭
「黒七味」は、袋入り10グラム(350円・税別)から。丸木筒入りは13グラムで税別1200円。「祇園 原了郭」(〒605-0073 京都市東山区祇園町北側267 電話075-561-2732)、または高島屋京都店、ジェイアール京都伊勢丹で購入可能。「祇園 原了郭」の営業時間は午前10時−午後6時。木曜定休。