Kyoto Shimbun
 農の花     サツマイモ


 栄養素に富む健康野菜

ヒルガオ科独特のラッパ型の花を開いたサツマイモ

 低カロリーで、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富、しかも栽培しやすい。江戸時代の飢饉(ききん)や戦後の食糧難時代のように、二十一世紀には日本の食糧危機を救う存在となるかもしれない。

 原産地は中央アメリカ。ヒルガオ科サツマイモ属の多年生草本。紀元前三千年ごろから栽培された古い作物。海路ポリネシアに伝わったとか、コロンブスがヨーロッパに持ち帰り、それがインド、インドネシア、フィリピンなどに広まったなど諸説がある。

 日本には十六世紀末に宮古島に入った。別ルートで十七世紀初めに中国・福建から琉球に入り、薩摩(鹿児島)へと伝わった。江戸中期になって青木昆陽が関東に導入、これが「サツマイモ」として、全国的に普及したきっかけだ。現在の日本の作付面積は鹿児島や茨城、千葉などを中心に全盛期の八分の一の約五万ヘクタール。青果用に四割、でん粉原料に二割、そのほか加工食品、酒・アルコール原料、飼料などに使われる。

 花はラッパ型でヒルガオより少し小さめ。淡紫で中心部の濃い赤紫になる。熱帯、亜熱帯で秋口に開花するが、朝夕の温度差がある日本などでは、花を目にする機会は少ない。


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