Kyoto Shimbun
山野草
関東地域から西日本一帯で、あまり日の当たらない林によく見かけ、成長すると大きな常緑樹となる。 別名をサネカズラといい、サネは実、カズラはつるの意味からつけられたとされる。地域によってトロリカズラとかトロロカズラと呼ばれるが、これは、つるや小枝を切り、水につけておくと、粘り気のある糊(のり)のようなものが出ることから付けられた。 名の由来は、昔、武士がどろどろした樹液を水で薄め、ヘアトニックのようにして使っていたことから、美男葛(びなんかずら)の名がついた。実際には男女ともに使っていたらしい。 熟した果実を乾燥させ、ホワイトリカーにつけると健康酒として飲める。咳(せき)を静めたり強壮にも効果があるとされる。製紙用の糊としても使われた。 八月ごろに白い花を下向けに咲かせ、十月〜十一月にかけ、赤い小さな粒が固まり、球になる実をたくさんつける。雄と雌が分かれていたり、同じ木で雄花、雌花のある木、まれに両性花の咲く木があり、購入時には、注意したい。 (わち山野草の森・小川 幸子)
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