Kyoto Shimbun
山野草
水生植物の中でも最近、貴重な植物に位置づけられている。 改良されていない水路の澱(よど)みや山ぎわの湿地などに群落をつくることがある。わち山野草の森でも園内で自生地が確認された。 本種の胞子は葉状体の中に埋まったまま成熟する。春先の水ぬるむころ、成長しはじめ、その名のとおりイチョウの葉によく似た形で水面に浮く。 1センチほどに広がると中央から2つに分かれる。この分裂を繰り返し、増えていくのが特徴だ。 おう盛な時期には、水面を覆いつくし、景観は見ごたえがある。順調に分裂を繰り返しているかに思えても、3ミリほどで成長が止まったり、いつの間にか消えてなくなることもある少しミステリーじみた植物だ。 水盤や水がめに水をはり、日の当たる明るい場所に置き、分裂していく様子を楽しんだり、ハスやイグサなどの鉢に浮かべて楽しめる。よく似たものに、ハタケゴケがあり、こちらは畑や庭の土の上などに多く、世界各地に分布している。 (わち山野草の森・藤田 真)
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