Kyoto Shimbun 山野草
2本の茎をそれぞれ折り曲げ、引っ張り合って遊んだ人もあるだろう。田の畔(あぜ)や道端などによく見られる1年草で、おなじみの野草。 本州、四国、九州から朝鮮半島、中国に分布する。茎の両端から角度を違えて裂き、広げると四角形ができる。子どもがこれを作り、つった蚊帳に見立てて遊んだのが名の由来、とされる。 高さ20〜60センチ。茎の断面は三角形で、節がない。葉は幅3ミリほどで細長く、先はとがり、光沢がある。7月〜10月に、先のとがった小さな鱗片(りんぺん)が多数集まった黄褐色の穂をつける。本種には、鱗片の先にやや丸みのあるコゴメガヤツリをはじめ、ミズガヤツリ、タマガヤツリなど、似た仲間が多い。 最近は蚊帳もすっかり珍しくなった。蚊帳吊(つり)草の名に懐かしさを感じるのは、そのせいもあるのだろうか。 (わち山野草の森・山田義法) ▲掲載順もくじ▲ ▲50音順もくじ▲ |