Kyoto Shimbun 山野草
  ヤブツルアズキ  


ウズラ模様きれいに

photo
つる状に伸びた若い茎はアズキそっくり

 アズキといえば、赤飯、ぜんざい、ようかんをはじめ、各種料理や和菓子などでおなじみ。そのもとになったといわれているのが本種である。

 名前は、やぶに生えるつる性のアズキの意味。つる状に伸びた茎は、ときに3メートル以上にもなるが、若いときの姿は、一見アズキそっくり。本州・四国・九州の野原や道端などに生えるマメ科の1年草で、朝鮮半島から中国、ヒマラヤにまで分布する。

 長さ3〜10センチ、幅2〜8センチの小葉三枚がついた葉には、黄褐色の毛が生える。8〜10月、1.5〜1.8センチの黄色い花をつける。果実は長さ4〜9センチ。黒褐色に熟すと二つに裂け、6〜14個のだ円形の種子が飛び出す。

 アズキよりもずっと小さなその種子は、指でこすると、黒っぽいウズラ模様がきれいに光る。じっと眺めていると、はるか昔の情景が、目の前に浮かびあがってくるようだ。

(わち山野草の森・山田義法)


▲掲載順もくじ▲  ▲50音順もくじ▲