Kyoto Shimbun 山野草
ゆっくり掘りおこすと、土の中から、白色の、丸くふくれたものが現れた。ヤブマメの果実である。大きさは5ミリ〜1センチ。細いつるの先につき、両端がわずかにとがる。皮をむいてみると、中には1個の種子が入っていた。 実は、本種はマメ科の中でも珍しく、地上と地中の両方に果実をつける性質をもっている。 北海道から九州までの、日当たりのよいやや乾いた草地から、林のふちなどにも生えるつる性の1年草。名前は、やぶに生えるマメの意味という。葉には、両面に毛の生えた、3〜6センチの小葉3枚がつく。茎には下向きの毛が生える。花期は8〜10月。葉の付け根に数個ずつついた花は、長さ1.5〜2センチで、先が紫色。地中と異なり、偏平な果実の中に、3〜5個の種子が入る。 ふだん目にふれる地上部とは別に、隠れた部分にユニ―クな一面をもっているところが、何とも魅力的に感じられる。 (わち山野草の森・山田義法) ▲掲載順もくじ▲ ▲50音順もくじ▲ |