Kyoto Shimbun
山野草
野原や道端、空き地などで普通に見られる1年草。名の由来は、花が子ギツネの顔に似ているからとされるが、定かではない。長崎県の方言では「メグスリバナ」ともいわれるが、これは目薬としての利用に由来したと考えられる。 草丈は10センチから40センチほどで、4月ごろに芽が出始める。植物の下の方は地面をはうように生えるが、上の方は斜めに立ち上がる。花は8月から10月に唇のような形をしたピンク色の花が咲き、1つの花に4つの種ができる。その種が熟すとはじけ、来年また芽を出すということを繰り返し、増えていく。
料理では、花の咲かない若い葉と茎をゆでておひたしにする。腰痛などに用いるときは、8月ぐらいに植物を採り、水洗いし日干しして乾燥させる。乾燥後に布袋に入れ、鍋(なべ)で煮出し、入浴直前に袋ごと入れ、全身入浴すると効果があるという。風邪などでは、乾燥したものを煎(せん)じて飲むとよいらしい。中国では、清の時代に乾燥後に煎じた汁で洗眼し目薬に使われていたようだ。
(わち山野草の森・小川 幸子)
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