Kyoto Shimbun
山野草
暖かい地方では普通にみられる高さ20〜40センチの常緑のシダ。樹木や乾いた岩の上をはうように着生している。舌状の葉を1枚ずつつけることから、ヒトツバと名がついたとされる。 葉は栄養葉と胞子葉の2種類がある。栄養葉は先が鋭く、葉の元はくさび形で皮質が厚い。表面の色は深緑色で裏面は淡い褐色の薄い毛が密生している。胞子葉は細く、葉と茎をつなぐ柄が長い。胞子のうが葉の裏をおおっている。 日なたを好み、風通しのよい棚の上で栽培する。植え替えの適期は、新しい葉が出る時期だ。シダ植物は種をつくらず、胞子やほふくする茎で殖えるので、増やすなら毎年植え替えて大きくするのがよい。観賞性を高めるため石づけにすると育ちがよく、長年植え替えなくてもよい利点がある。若い葉がでてくる季節はナメクジの被害が多くなるので、防除が必要だ。 日本では利用していないが、中国では、秋に全草を日干しして煎(せん)じて飲むと、尿路結石や腎炎などの治療に効果があるとして利用されている。 (わち山野草の森・小川 幸子)
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