Kyoto Shimbun 山野草
  スミレ  


煎じ薬や食用にも利用

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スミレの仲間は数多く、市販の図鑑に掲載されているだけでも約40種ある

 だれにでも親しまれているかわいい花のひとつだろう。各地の山野に生える普通の多年草で、4月から5月に紫色の花を咲かせる。

 花の形が大工さんが使う墨壷(すみつぼ)に似ているところから、スミイレツボが変化してスミレと呼ばれるようになったという。

 スミレは漢名で菫菜(きんさい)といい、万葉集の中に「春の野に すみれ摘みにと…」とあり、古代は野菜として利用していたらしい。江戸時代からはれものの妙薬として、塩を少し入れてねったものを患部に張ったり、乾燥したものを煎(せん)じて服用する民間療法があるが、成分的には詳しく分かっていない。

 食べるときは、若葉や花は、熱湯でゆでておひたしやあえ物にしたり、生をてんぷらにしてもよい。

 スミレの仲間は数も多く、ひとことでスミレといっても、総称なのか、スミレのことを指すのか分からないこともある。市販の図鑑に掲載されているだけでも約40種あり、ひとことでスミレといわずに、図鑑片手に野山を歩きたいものだ。

(わち山野草の森・小田 元子)


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