Kyoto Shimbun 山野草
  カキツバタ  


根茎を煎じ薬用にも

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名は「書き付け花」が転じたといわれ、花の汁を布にこすりつけて染めた昔の行事に由来するとされる

 北海道から九州までの水湿地に群生する多年草。朝鮮半島や中国東北部、シベリア東部にも分布する。

 名は「書き付け花」が転じたといわれ、花の汁を布にこすりつけて染めた昔の行事に由来するとされている。

 葉は長さ30〜70センチ、幅2〜3センチの剣状で、中脈(葉中央の盛り上がった脈)はみられない。同じアヤメ科のハナショウブやその原種のノハナショウブでは、中脈が盛り上がり、太くはっきりしたすじ状になるので、本種とは区別しやすい。

 5〜6月に、紫色で、中央に細く白いすじの入った8センチほどの花をつける。本種とよく似たアヤメはやや乾いた草地に生え、葉の幅が約1センチと狭く、花の中央部に黄色の網状模様がある。

 薬用には、根茎を夏に採取し、繊維や細い枝を除いて水洗いしてから刻み、日干しにする。これを煎(せん)じて服用すると、たんを取り除くのに効用があるとされる。

 現在、多くの園芸品種もつくられている。それぞれのよさを、まずはじっくりと味わって頂きたい。

(わち山野草の森・山田 義法)


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