Kyoto Shimbun
山野草
落ち葉などがたまり、やや湿った山中の日陰地に生える腐生植物。全国各地に分布し、千島列島、樺太、朝鮮半島、中国、台湾などにもみられる。 花が下を向き、うろこ状の葉に包まれた全体の姿を、首を持ち上げた銀色の竜に見立てたのが、名の由来とされる。 4〜8月、茎が花を持ち上げながら、高さ8〜20センチまで伸びる。全体が白色で、葉は薄いため半分透けたようにみえる。その姿が薄暗い林の中で目をひき、幽霊のようなキノコを思わせることから、ユウレイタケの別名もある。 花の先に紫色を帯びた雌しべと黄色い雄しべの先がわずかにのぞき、また、透けて見えるさまは、純白のなかに映える。 緑色の葉や茎を持たず、必要な養分は根に共生する菌類から得る。果実は白く球形で、水分を多く含み、下を向いたまま熟す。茎が倒れるとつぶれ、中の種子が散らばる。 山中で、もしこの花を見かけても持ち帰ったりせず、その可憐(かれん)な姿を、そっと楽しむことをお勧めしたい。 (わち山野草の森・山田 義法)
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