Kyoto Shimbun 山野草
  ヒヨドリジョウゴ  


薬効あるが、実には毒

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さまざまな薬効があるが、赤い実は神経毒をもっており、食べるのは危険な草だ

 明るい林の中や山道、山際の家の周囲などに生育するナス科のツル性の多年草だ。

 ヒヨドリが好んで実を食べることから付けられたのが名の由来というが、観察例はないらしい。

 福島地方ではツヅラゴという。ツヅラはツルのことで、コは子(実)を表したか、ツヅラを強調したものともいわれる。会津の方言ではチャラコといわれているが、この語源は分からない。

 花は八月から九月に咲き、実を付ける。冬には葉がなくなるが、赤い実だけは残る。暖かい地方では、初夏と秋の2回花が咲く。

 全草を乾燥したものを中国では生薬として、日本でも江戸時代から薬として利用されている。

 薬効はさまざまで、解熱、利尿、解毒に煎(せん)じて服用したり、皮膚病や神経痛には煎じた汁を塗る。ヘルペスには果実ごと酢漬けにしたものを患部に直接あてると効くとされるが、赤い実は神経毒をもち、食べるのは危険だ。採取時期は、夏から秋にかけて果実がついている全草を採る。

(わち山野草の森・小川 幸子)


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