Kyoto Shimbun 1998.12.17「京都・より道スポット」

 柳原銀行記念資料館

 部落史の奥深さを紹介

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企画展示を行い、新しい部落史研究の拠点として定着しつつある資料館

 住宅改良事業をはじめ、新しい街づくりが進み始めた京都市下京区・崇仁地区。街づくりの拠点になっている崇仁隣保館の敷地内で、2階建ての洋館がひときわ目立つ。

 洋館は、1899(明治32)年に被差別部落では初めての銀行として設立され、地域の経済的な隆盛に貢献した柳原銀行の旧社屋。1997年に、河原町通塩小路交差点の西南角にあったものを移築、復元してオープンした。延べ164平方メートル。

 柳原銀行は、当時の柳原町の町長明石民蔵らによって設立された。全盛期には、現在の50億円に相当する資金量を誇り、地元の産業、教育の向上を支えた。しかし、「昭和の金融恐慌」のあおりを受け1927年に閉店を余儀なくされた。その後、社屋は人手に渡り、長く民家になっていた。

 柳原銀行の旧社屋を保存しようという機運を盛り上げたのは地元の人々。地区内を縦断する国道の拡幅工事のため京都市が社屋を買収し、取り壊しも決まっていたが、地元の人々が「街づくりのシンボルとして保存しよう」と様々な形で運動を開始した。

 これを受けて市も調査に乗り出し、貴重な明治時代後期の洋風木造建築であることも判明し、94年に市登録有形文化財になった。


 柳原銀行記念資料館  京都市下京区河原町通塩小路下ル。JR京都駅から東へ徒歩で8分。開館時間は午前10時から午後5時まで。日曜、祝日、第2と第4土曜日、年末年始(12月29日から1月3日)は休館。入場無料。
 電話 075(371)8220。

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