Kyoto Shimbun 19999.1.7「京都・より道スポット」

 京都市立芸術大学・芸術資料館

 OB画家の初期作品も

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旧教員による染色のびょうぶ作品が展示されているテーマ展

 亀岡市へと向かう国道9号線沿い。行き交う車を見下ろすように校舎がそびえ立つが、敷地内は思ったよりも静かだ。時おりもれ聞こえるトランペットやピアノの音色が耳に心地いい。

 1880(明治13)年に始まる京都府画学校以来収集してきた美術工芸 関係の参考資料を、1940(昭和15)年から一般に定期的に公開するようになったのがはじまり。東山区にキャンパスがあった62年に陳 列館が新築されてから、本格的に博物館として活動を始め、現在の西京区に校舎移転後、芸術資料館として確立した。

 1894(明治27)年以来、購入してきた約900点にのぼる卒業制作作品は、大学資料館ならではのコレクションだ。優れた画家を多数輩出してきただけに、土田麦僊の「髪」や村上華岳の「二月の頃」など 、卒業後活躍した画家たちの貴重な初期作品が収められている。

 また、学生たちの参考資料として集めてきた絵画や模写、版画、彫刻 、染織、デザインなど約3000件を所蔵。竹内栖鳳や山元春挙ら教員が、学生の教材として松や竹、鳥などを描いた運筆手本などは、かつての美術教育がどのようにして行われていたかを伝えて、興味深い。

 このほか大和絵の画派として室町時代から明治時代にかけて活躍した土佐家に伝わる「土佐派絵画資料」や、ニューギニアのセピック川流域の神像や日用品の民族資料など、歴史的、民俗的に貴重な資料もある。

 同資料館ではこれら所蔵品を、4月の春季展、6月の新収蔵品展、9月の企画展、11月の秋季展、2月の卒業作品展の各約3週間で、テーマを設けて展示している。同資料館学芸員の松尾芳樹さんは「他の美術館にはない作品も多いので、興味のある方には楽しめます」と話している。


 京都市立芸術大学・芸術資料館  京都市西京区大枝沓掛町。京都交通バス亀岡・園部方面行き「芸大前 」下車。陳列室は本部棟一階、133平方メートル。午前9時−午後4時半、会期中は無休。無料。
 電話075(332)0701。     

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