Kyoto Shimbun 1999.1.22「京都・より道スポット」

 大石神社宝物殿

 赤穂浪士ゆかりの品 々

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忠臣蔵にまつわる品や、地元から奉納された貴重な美術工芸品が並ぶ

 大石内蔵助良雄を祭神とする大石神社に、昨年12月1日開設された。もともと儀式殿だった建物内部を改装し、社宝を展示する施設として生まれ変わった。

 この宝物殿では、内蔵助をはじめとする赤穂四十七士ゆかりの品々を 中心に、23点を展示している。

 殿舎に入ると、まず目につくのが、47士図屏風(びょうぶ)。大 きなガラスケースに収まった屏風には、表門隊と裏門隊に分かれた討ち入り姿の義士47人が、生き生きと描かれている。

 このほかにも、内蔵助直筆とされる書や小野寺十内秀和らの手紙類、播州赤穂(兵庫県)にあった大石邸の丸瓦(がわら)など…、赤穂浪士に関係する品が並ぶ。

 展示品には、各界から同神社に奉納された美術・工芸作品も含まれている。中でも、これまで本殿に収蔵されていた日本画家堂本印象の「山桜図」と、陶芸家楠部彌弌作の狛(こま)犬像は、同神社が「美術・工芸分野からみてとても貴重」という品だ。

 山桜図はもともと、本殿御帳台の天井として用いるため、焼き物の一 枚板に描いたものだった。印象が、散り際華やかだった内蔵助になぞらえて奉納した、ともいわれる。彌弌作の狛犬像も躍動感あふれ、見る人をひきつける。

 同神社では、2001年から3年間に「忠臣蔵300年記念大祭」を計画しており、宝物殿も当初、それに合わせて建設する予定だった。しかし、NHK大河ドラマに、忠臣蔵を題材とする「元禄繚乱」が決まったため、忠臣蔵ファンが見て楽しめる施設を―と、急きょ開設したという。

 同神社の進藤秀保宮司(40)は「義士ゆかりの品にふれながら、忠臣蔵の魅力を感じてもらえれば」と話している。          


 大石神社宝物殿  京都市山科区西野桜ノ馬場町。年中無休。午前9時─午後4時。拝観料は200円。討ち入りの日の12月14日は毎年、山科義士祭が開かれ、義士にふんした時代行列などが神社目指して山科を練り歩く。
 電話075(581)5645。

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