Kyoto Shimbun 1998.1.12
 第16回 全国女子駅伝

 激走ドラマのヒロインたち

 実業団の実力者が重要区間でしなやかな走りを見せた。鹿児島の永山育美(京セラ)が1区で区間新、岐阜の高橋尚子(積水化学)愛知の大南博美(東海銀行)がともに最終区で区間賞。ヒロインたちの活躍に都大路が沸いた。


1区で19分00秒の
区間新を記録した鹿
児島の永山(中央)
 驚異のスパート
 鹿児島・永山1区19分00秒

 十五回大会で福岡の尾崎佐知恵(ワコール)が記録した19分11秒の区間新記録をいとも簡単に塗り替えてしまった。

 レースは序盤、宮城の高橋千恵美(日本ケミコン)が引っ張る形となったが、中盤から埼玉の小島江美子(埼玉栄高)らを含む四人のし烈なトップ争いに。激しい駆け引きの連続となった残り約1キロ。「流れで…。周りの人がきつそうだったのでここから行けそうと」と、一気に勝負に出た。

 長いストライドを生かして一気にスピードを上げ、西大路の上り坂をぐんぐん駆け上がる。驚異的なラストスパートで記録はあわや18分台という19分00秒。「しっかり走れました」と自信の言葉がもれた。

 前回は2区を担当して12分29秒の区間最高記録をたたき出した。二年連続での快走に沿道ファンも沸いた。


最終区で力走。31
分44秒で区間賞に
輝いた岐阜の高橋

 10人抜きの快走 岐阜・高橋尚

 三度目のアンカーを務めることになった今大会はちょっぴり活躍を予感していたようだった。レースに臨む前の体調は「悪くなかった」と、動きに切れを感じていた。8区の小板千紘(駄知中)が中継所にたどりついた時の順位は24位。「前に弘山さんがいたので…。どこでつぶれてもいいから最初から」と積極的に飛ばした。

 都大路を舞台にするこの大会は出場八度目で「気分が楽で、思い切っていける」。リラックスした走りで一人抜き、二人抜きして10キロを走り終えた時には14位にまで上がっていた。記録も31分44秒の区間賞。幸先良いスタートとなった今年の目標は「まずはマラソンでちゃんと結果を残すこと」と瞳を輝かせた。


区間賞を獲得した愛
知のアンカー大南 
 愛知の大南 初の区間賞

 区間賞を知らされると「本当ですか。やったあ」と両手をつき上げ、チームメイトと抱き合った。女子駅伝参加八度目で初めて手にした区間賞。「2、3番ならいいと思っていたのに」と声を弾ませる。

 前日に千メートルのスピード練習をした時、「リズムよく走れたので…」と、快走の兆しはあった。「ふだんなら5キロを過ぎたあたりできつくなるのに、今日は楽に走れた。『いけるところまでいこう』と思っていたら、最後までいけた」

 「将来はマラソンを走りたい」という二十二歳。「一年一年頑張ってきたので、成長しているのが自分でも分かる。これで少しはトップレベルに近づけたかな」と、手応えをつかんだ。


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