Kyoto Shimbun 1996.5


私服で自由行動

にわかに暑くなった京の街。
私服の生徒は涼しげ(京都市
東山区の清水寺)     
 Tシャツに
  パンツルック主流


 制服姿の行列が、かつては修学旅行の定番だった。今は。「制服?家に置いてきちゃった」。京都市中京区の旅館から出てきた横須賀市の中学の生徒は全員私服。学校では制服だが、旅行中は特別だ。

 清水の舞台で心地よい風に吹かれ「やっぱ、私服は開放感あるよね」。Tシャツ、パンツルックが大半だが、ヘアピンの色や時計、リュックにつけたマスコットにさりげない自己主張がある。「家でじっくりコーディネートしてきたの」。15歳のおしゃれ心がのぞく。

 同じ私服旅行だった東京都の中学校によると、首都圏では最近、私服の修学旅行が増えたという。学校側は「服装も自分で考える。自主性を養うのも旅行の目的の1つ」(横須賀の中学の教師)が狙いだ。

 連絡はポケベル

 服装以外の面も、「制服で行列」の時代と比べるとはるかに自由になった。団体行動の時間は最小限にし、5、6人の班で好きな所へ行くパターンが増えた。そこで、生徒と教師の連絡役としてポケベルが活躍し始めた。

 埼玉県飯能市の中学。生徒は班ごとにポケベルを持って旅館を出発する。教師は携帯電話持参で決められたチェックポイントに待機し、予定時刻に立ち寄らない班があるとベルを鳴らす。生徒が集まるチェックポイントとして利用してもらおうと、昨年から観光コースに近い店に教師用の携帯電話を置くハンバーガー・チェーンさえ登場した。旅行会社と提携しポケベルを貸し出す会社もできた。

 仲良しグループで思い出づくり

 チェックポイントで待機中の教師は「京都観光は大人になってもできる。でも友だちと楽しく歩いた思い出は修学旅行でしかつくれない。だから自由にしてやりたいんです」という。「そのうち、生徒に携帯電話を持たせるようになるかもしれませんね」

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