●No.007



「毎日絵(E)メール」
http://www.biwa.ne.jp/~stone/

今井 廉さん

滋賀県大津市

 「生活に芸術を」との願い込め
 毎朝、起床すると、愛犬とともに比叡山山ろくにある自宅の周りを散歩するのが日課だ。朝のすがすがしい澄んだ空気、透明な空の色のイメージを絵と文章にして、絵メール、いわばネット版「絵手紙」にして送っている。それも毎日、朝刊のように届けている。「出勤前に見てもらえたら。たくさんの方に楽しんでほしいです」という。
 素顔は石彫を中心とする芸術家。京都市で生まれ育った。幼いころ、町のそこここに野仏や石の道標などがあり、その風景が心から離れない。「仏さまも床の間にかけてある掛け軸も、昔は生活のなかに溶け込んでいました。世の中が機能的になるにつれ、そういったものがなくなってしまい、町の風景が味気なくなった。絵を見るためには美術館へ、というのでは、あまりにも芸術と生活が切り離されている。もっと生活のなかに芸術を取り込んでほしい」。そのきっかけに、との願いを込めて、昨年4月にこの絵メールを始めた。妻の菊江さん(53)がメールの作成送信を担っている。
 和紙や絵の具などで描くことも考えたが、コンピューターで送信するならと、描くのもパソコンツールを使うことにした。「描いてみて分かったのは、空気がとても描きやすい。機械でも思わぬ色や感じが出て、それが面白い。パソコンにはパソコンの描き方というのがあると思います」
 時には「仕事が終わったほっとした感じ」を出したくて、夕方の空気を描くことも。今後は、英語版を検討中。「いろんな人に広がるのがネットの特性。芸術を楽しむ心が広がってほしい」と話している。

2003.2.25

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