●No.010



「歌謡(うた)つれづれ」
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/suesato/

末次 智さん

京都市伏見区

 うたから時代の分析も
 江差追分、北原白秋、元ちとせ、古事記…。登場する歌謡にまつわる人物や書物は、古代から現在までの幅広い。「歌は、生活のなかから自然と生まれてきて、生きていくうえで欠かせないものとなる。旋律と抑揚をつけて言葉が歌われる歌謡の面白さを広めたい」と2001年1月から発行を始めた。
 執筆しているのは、歌謡研究会に所属する大学教授や大学院生ら8人。研究会での研究発表の際に披露される歌にまつわるエピソードが面白かったことから、メールマガジンで紹介することにした。古代歌謡、中世歌謡、近世小唄、中国少数民族の歌など各人の研究テーマに沿って、リレー方式で書く。
内容は多種多様だ。平安時代の「梁塵(りょうじん)秘抄」の法文歌(仏教歌謡)とビートルズの「Let it be」を挙げて宗教に根を持つ類似点を紹介したり、女の歌謡浪曲ベスト3に「王将一代・小春しぐれ(浪曲歌謡編)」「瞼(まぶた)の母」「岸壁の母」を選出したり。「シネマ見ましょか お茶のみましょか いっそ小田急で 逃げましょか(西条八十「東京行進曲」)という歌詞の中の「〜ましょか」という言葉から、大衆文化が盛んになった大正・昭和の時代を分析するなどしている。
 四條畷学園短大助教授の末次さん自身も、琉球古典歌謡について紹介している。「日本書紀など古典とされてしまうと、難しく取っつきにくくなるけれど、歌は本来、その時代を生きた人が普通に歌ったもの。浜崎あゆみの歌など今の学生が聞いている歌と基本的に同じです。歌を通して、人と時代のつながり、国や土地の広がりなどを感じてほしい」。いつかメルマガを詩華集にするのが夢、という。

2003.3.18

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