●No.043



「京都分離派」
http://www.mag2.com/m/0000114253.htm 

横岩良太さん

京都市左京区

 幸福な思いを一つでも読む人に届けられたら
 「宇宙に存在するものはすべて、何らかの物理的な法則に支配されているけれど、その法則の許す範囲ならどんなに起こりにくいこともどこかでは必ず起こる。それが空間の無限性です」。実験室の科学者をほうふつとさせるような、難解だが美しい言葉が並ぶ。  20世紀初頭、「時代には時代の芸術を、芸術にはその自由を」をスローガンに活躍した「ウィーン分離派」。それをもじった表題で京都から、言葉で新時代を創造しようとする文芸のメールマガジン。横岩さんら5人が凝りに凝って作り出す、こだわりの言葉を散りばめたエッセイや小品が並ぶ。
 主宰する横岩さんは京都在住の学生。高校時代から創作を始め、浪人中は昼食代で毎日文庫本1冊を読んだというが、専門は電子情報工学。重力や人工知能に興味を持ち「たとえば瞬間移動など、20世紀に人々が抱いた夢が、実際に形になる21世紀にしたい」と話す。
 とはいえ「先端技術がすべてではない。ローテクのほうが結局は確実だったり、長く残っていくことも多い」。文章も画面ではなく紙で読むのが本来、と思う横岩さんは、いつかは自作を「紙」で出版するのが夢という。
 横岩さんの創作の原点は、子どものころ読んだ「ズッコケ三人組」シリーズ。登場人物の物知り少年「ハカセ」にあこがれた科学少年だったという。「人々が思い描く未来を形にしたい」。メールマガジンの凝った文体や作品の背後には、そうした横顔も感じられて魅力的だ。

2004.01.06

▲もどる▲