●No.051



「職人がコッソリ教える着物の全て!凛(りん)通信」
http://www.kimono-rin.co.jp/ 

黄瀬敏生さん 池田信行さん

京都市下京区

 着物ドクターが伝える和装の奥深さ
 黄瀬さん=写真左=と池田さん=同右=は「地直し」職人。変色や虫食い、シミなど着物の製作過程や販売後に出てきた不良箇所(難)を、可能なかぎり元に戻す。そんな「着物のお医者さん」の若手2人が「着物のすべて」を解き明かす。
内容は「着物事情今昔」から「室町のしきたり」「金彩とは」「舞妓さんの着物」と、素材や業界事情、製作技術の多岐にわたる。「こんな世界が」と雑学的興味で読んでも十分楽しい。  「コッソリ教える」の表題通り、表に出ない業界秘話も伝えるが、多くは着物製作の全工程を統括する「悉皆屋(しっかいや)」の存在など、京都や和の文化の深みを感じさせるものが多い。
 洋装なら処分されそうな「難もの」でも、和装はあらゆる手段で修復する。価格が高いせいもあるが、「ほどいて洗えば、また仕立て直せる。それこそが和装のよさなのです」という。難があっても捨てずに生かす。だからこそ「地直し」という仕事も生まれる。2人の話を聞いていると、日本人が昔は、いかにものを大事にする民族だったかをあらためて感じさせられる。
 若い世代を中心に「和」がブーム。メルマガから和装に興味を持った「着物初心者」からの素朴な疑問に、逆に教えられることもあるという。
「いかに不景気でも着物は民族衣装。絶対になくなることはない」。古びて傷ついた反物も、なんとかしようと知恵をしぼる。形見の着物を持ち込まれれば、シミを模様に変える工夫をしてでもよみがえらせようとする。そんな優しい職人さんたちが贈る、和のよさを再認識できるメールマガジンだ。 

2004.03.02

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