●No.058



「ぶらり京都散策便り」
http://www.manmos.tv/kyoto/ 

濱田ひとみさん

京都市中京区

  地元住民しか知らない古都の魅力を紹介する
 濱田さんは京都市伏見区の出身。米国や欧州に滞在して各地の街や文化に触れたあと、帰国して中京区内に移り住み、「やっぱり京都はすごい」と感じた。その新鮮な思い、再発見した古都の深みを「自分の五感で」調べて書く。メールマガジンの創刊は2002年11月。市販のガイドブックが触れない小さな寺、偶然知ったゆかしい習慣。「住んでいる人でなければわからないこと」を中心に、毎週さまざまなエリアを紹介。巻末には新しいスポットやお店もリストアップしている。
 城南宮の枝垂れ梅、吉田山や坂本龍馬の墓所。伏見区醍醐に「木の中にできたお地蔵様がある」と聞き、地図を片手に探し求め、仏師西村公朝さんが彫った生木の不動尊に出会った。東山・妙法院の庫裏では、風向きに合わせて開閉したという窓や梯子も細かく紹介した。「左京区宝ヶ池の国際会館は建築家大谷幸夫のデザイン、TV映画『ウルトラセブン』の国際会議シーンでも使われました」など、大学で建築を専攻した人ならではのこだわりも見せる。
 「京都のお雛様は左右が逆」と友人に指摘されて資料を調べ「御所の紫宸(しん)殿の玉座の向きに由来」とわかると、「人形寺」の宝鏡寺(上京区)を訪ね確かめた。これはと思えばとにかく出かけ、自分の目で見て確認して書く。
 真の京都の魅力は、濱田さん自身も中京区内に住んで初めて感じたことが多い。日々の生活に祇園祭の各行事が組み込まれているすごさ、祖父や曾祖父の代から同じ小学校に通う重み。この濃厚さが京都文化を支えていると実感した。文章にはそんな京都への畏敬の念がにじむ。東京発の「京都情報」が多い昨今、派手さはないが誠実さで読ませる。

2004.04.20

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