●No.064



「脱OL!パン屋修業日記」
http://www.mag2.com/m/0000118097.htm 

柴田 理枝さん

京都府精華町

  自分にしか出せない味を求めて
 大学卒業後、選んだ仕事は「パン職人」だった。3年ほど前、体をこわして東京の出版社に転職したが、やはり夢をあきらめられず、昨年10月、再び職人の道を歩き始めた。
 「せっかく大学を出たのに。デスクワークの方がいいのでは」と友人に言われ、職人という仕事に、少し見下したまなざしが向けられていると感じた。「その日の気温や湿度によって材料の配合を変えたり、いつ店頭に出せば売れるかを考えて焼き上げのスケジュールを組んだり。綿密に計算しながら、おいしく仕上がるよう願いを込めて作っている」。そんな職人の気持ちを伝えたくて、メールマガジンを創刊した。
 初めて納得のいくカスタードクリームができた日のこと、焼き色のきれいなバゲットが作れるようになった喜び。日々の成長やつまずきを通じて感じたこと、気づいたことをつづる。読者も創刊時の約180人から約700人に増えた。多くは働く女性で、毎回のように励ましや共感のメールが寄せられる。人気のパン店食べ歩きリポート「パン屋めぐりの記」も好評だ。
 5年以内の独り立ちを目標に、最近、自分がどんなパンを焼きたいのかを真剣に考えるようになった。大好きなフランスパンを焼くなら、本場フランスの味を忠実に再現するのか。それとも住む土地に合った味を自分で見つけるのか。目指す方向を探すため、今月下旬に渡仏し、3カ月間、現地のパン屋で住み込み修業をする。「いつかは自分にしか出せない味にたどり着きたい。そこに至るまでの経験や考えたことを、メルマガで伝えていけたら」と話す。

2004.06.8

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